もはや生活の一部になったスマホ。
親業講座をしていても、必ず出てくるのが「スマホ」の扱いに対する親子の対立です。
「約束を破った!」と言って規制や制限をすると、彼らは命を懸けて奪い返してきます。それほどまでに夢中になっている姿を見ると、かえって恐ろしくなるほど…。
1、スマホ問題はなぜこんなに難題なのか
親の規制・制限が大抵ムダに終わる
私も息子が中学生の頃、ゲームをしまくる我が子を見るのがとっても苦手でした。
見るだけでイライラしました〜
ここで親の「規制・制限」は、大抵ムダに終わります。なぜなら、親が規制・制限すればするほど、やりたくなるのが「スマホ」だから。
ルールを無視し
誰でも欲求不満になると、イライラします。激高の果てに「逆ギレ」「プッツン?」の危険性もある…。
まあ、考えてみると誰でも欲求が満たされない時はイライラして攻撃性が高まります。そして、欲求を奪った人を敵とみなすのです。
終わらない親子戦争に突入( ノД`)シクシク…
スマホのルールづくりは子どもが同意していることが最低条件
よくある解決法として「親子間でルールを作る」ということがあります。
これは、とても有効な解決法。ですが、すごく大切なことがあります。それは、子どもが心から納得していること。
ルールが守られない時は、かならず理由があります。そんな時は、ルールと言っておきながら、親からの「強制」「おしつけ」「規制」を子どもが感じている場合が多いのです。
「スマホをしたければ勉強しなさい」と親は叱るかもしれません。でも、それで上手くいくのは、せいぜい最初の頃だけ。彼らはますますスマホに執着してしまいます。こうなるとルールが破られるのも時間の問題です。
「なんでうちだけこんなに厳しいの?」「もう放っておいて」「親に迷惑かけてないやろ」など、親がのあり方そのものに「疑問」を突き付け始めるかもしれません。
また、子どもが成長し、親の目が離れたり親の規制が及ばなくなると、とたんにスマホにめり込んでしまう恐れもあります。
ルールはほとんどが「親主導」でつくられています。
それでは、根本解決にはならないのです。
親はガマンしても、問題は解決していない
では、逆に、親が本当はイヤなんだけど、仕方がないから何も言わなかったり放っておくといいのか?というと、親業ではそれもお勧めしていません。
親がイライラしたり苦々しく思っているのに、子どもに何も言わずに言いなりになっている状態というのは、親が過度にガマンしている状態ですよね。すると、家庭内の空気が緊張してピリピリしてたり、腫れ物に触るようにオドオドしていたり、冷ややかで冷たい家庭になってしまいます。
このイライラした空気感や、親子の緊張関係から逃れるために、子どもはスマホに更に逃げ込む場合があります。
また、子どももスマホを止めたいんだけど止められなくて困っていることもあるかもしれません。この場合はストレスが強く、本人も自覚していないこともあります。
これまでのストレスが一気に出ることも
高校生になった途端、急に親への態度が反抗的になると同時に、一気にスマホにのめり込む子がいます。
このようなタイプの子どもは、中学生くらいまでは、あまり手が掛からなかった子が多いようです。なので、あまりの豹変ぶりに親がショックを受けてしまいます。
高校生になり やる気がポキっと折れてしまうのは ひとつの共通点があります。それは 小さい頃から 褒め育てや誘導など「評価主義的」な育て方をされた場合が多いことです。
その場合、子どもは親の期待通りの結果を出せないことに「自分は価値が無い」と自信を失っている 場合がほとんどです。自分の存在意義や自尊心が傷ついているのです。
こういうケースは、スマホが彼らを助けている場合があります。
反抗的な態度は彼らのS.O.S すなわち「サイン」とも言えますから、親の「不用意な一言」は要注意。
場合によっては、彼らの心を逆なですることがあります。反抗的になったり、悲観的になり、ますます自尊心を傷つける結果になる事もありますから、ここは注意深く観察する事がおすすめです。
思春期の心はとっても繊細で傷つきやすいので彼らが元気になるまで、暖かく見守ることができるといいんですが。。
ま、親も人間です。
そうも言っていられないケースがあるのが、子育ての辛いところですね。。。
2、スマホ問題の解決をめざすための親の心構え
大事なのは自己コントロールできる子どもへ育てる
スマホを完全に制限することはできません。
そして、私たち親が本当に求めるべきは、子ども自身がスマホと上手く付き合えるように、自分で自分をコントロールする意志の力や自己解決力を育てることだと思うのです。
スマホをしたいけど、今は止める、、、とか、
勉強をしたくないけど、今はする、、、とか、
自分で自分を規律していく力、です。
親に怒られたり親の評価が得られなくなるから「やめる」のではなく、「ちょっと、やり過ぎかなあ〜」「もっとスマホと上手く付き合おう」と自分で思って、自分で制限する。
それが自己規律・自己コントロールです。
こっちが大事なわけです。
でもね、、この力は、親の強制や制限下では育ちません。
本人の内的な気持ちというのは、なかなか狙って育てる事などできないのです。「感謝の心を持ちなさい!」なんて言われても、ピンときませんね。「心」や「感情」とは、誰かにコントロールされて育つものではありません。
そして、規制、強制、罰などで親からコントロールされている状態や、親の意見・考え方の押しつけられている状態は、自己規律心が育つための環境としては、まったくの逆効果になっています。
彼らにとって「やらされている状態」であるならば、たとえどんなに恵まれている環境でも「やらされている状態」に変わりはないからです。それでは、自分から「やろう」とは思いません。そして、いつまでも無責任なまま。
ここが、いつまでもダラダラとスマホをしたり、親に責任を押し付けるような依存性が治らないタイプの子どもが多くなっている原因だと考えます。
自己規律を育てる子育てにシフトチェンジを
親自身の子どもへの接し方や、態度そのものも、意識しながら、しっかりと厳しいことも言っていける「親の姿勢・働きかけ」を根本的に見直していきましょう。
子どもへの愛情と、
子どもへの信頼と、
なぜ、あなたにとって良くないと思うのか?
あなたはなぜ、今の状態が子どもにとって良くないと思うのでしょうか?
子どもの行動によって、自分にどんな影響が及んでいるんでしょうか?
もはや、無くてはならないスマホです。
他人の目を気にし過ぎず、
他人からの評価に頼らず
他人へ依存せず、
自分の幸せを自分で見つけていく、
自分で自分を育てていく力
これこそ、未来のために、一番大事にしたい物なんじゃないでしょうか。
気づいた時が学び時。人はいつからでも変われる。
講座を受けると、ほぼ全員100%の方が親がどれほど子どもの自尊心を傷つけているかを知り驚きます。
「スマホ止めなさい」の一点張りでは、彼らは親の理想をただ押し付けられているようにしか感じない。ハッキリ言って最悪の状態です。
そもそも、子どもは親の所有物ではありませんから、親が思うとおりの子どもにはなりません。
講座を受けると、無意識のうちに、信頼関係を崩していたことに「なるほどな~」と、全て合点がいくことばかり。
でも、そこに気づくと、親も変われるのです。
親子はどちらも発展途上、育ち合う関係があると親子のカタチは自然と変わる
我が家ではスマホ問題でモヤモヤしたのは中学生まで。高校生以降はルールすらありませんでした。なぜなら、私が子どもの主体に任せることが大事だと心から思えるようになれたからです。
なのでスマホどころか、勉強も彼らの問題だと、スッキリと割り切れて「完全FREE」になれたのです。
元教育ママの私が「ま、それも、あんたの問題」と気にならなくなってきたのは、私が彼らと信頼関係ができて、何でも話せる関係ができたからと言えます。
自分の中のモヤモヤは、残さずスッキリとするまで徹底的に関わってきました。親も人間。頭でどれだけ理解していても、心のザワザワが収まらない自分と向き合いました。
そのためのも、自分の意見や言いたいことを、しっかりと「伝えきる」ことは本当に大切です。
イライラ、モヤモヤが いつまでも残っている時、ほとんどの親は自分の想いを「伝えきる」ということをしていない場合が多いのです。
私は、自分が本音を言えない性格だったのですが、「親業」で子育ての問題を確実に解決してきた経験から、親が対話スキルを持つことで、親子の不毛な争いは避けられると確信しています。
子どもが理解できるように、対等な人として人格を認めながら、高校生男子の感情を逆なでするコトバを使わないで、伝える。
たくさん間違えましたけど、それよりもわかり合おうとする親の態度こそ、信頼関係の第一歩でした。
どう、対処すればいいかは、ケースバイケースですが、本当に伝えたいコトをいつでも伝えられるようにすると、私も子どもを責めずに済むことで本当にラクになりました。だって、私も子どもを「責めたい」「非難したい」なんてホントは思っていなかったのですから。
親子で考えは違って当たり前。違いを解消しようとしないで、違いを明らかにしていく
親と子供は違う人ですので、わかり合えないことがあっても、当たり前だと考えます。だからこそ、コミュニケーション力が必須です。
子どもと意見が衝突することを恐れないでください。
親子の違いを明らかにして、それぞれが別の人間だという認識をもつのは、冷たい事ではありません。自立の為の第一歩です。
親は子どもと別の人間だと思えた時に、真の自由と自立への扉がひらきます。
だからこそ、自分で判断し責任をとらせる、この「選び取っていく力」は、 自分で自分をコントロールする力の元になる力です。
自分の意志の力でやめられない、依存してしまう状況を作り出さないためには、まずは、しっかりと考える力を育てる事。
親が「規制」ばかりしていると、自分で考えなくてすみますから、育まれません。その為に、 子どもの問題解決力を育てておく、これも、親業の子育ての基本であります。
まとめ:スマホ問題は親としての真価がとわれる
ハッキリ言って、スマホ問題はとても難題です。
子どもを夢中にさせて、依存させる仕掛けがいっぱいありますし、かつ、親に具体的な影響がありません。親業訓練講座では「価値観の対立」と位置付けられるものです。
親としての在り方や真価、それまでの親子関係そのものが問われます。
正解はその家庭や家族によって違います。逆に言うと、一人ひとりが真摯に向き合って乗り越えていくチャンスとも言えます。
健全な社会性を育てるためにも、親であるあなたが子どもを主体的に導くことが親子の幸せのためにも有効だと強く感じます。
スマホ、勉強などの問題が出てきた時に、親がどのように対処するのか、子どもは見ています。
人格を持つ一人の人として大切に思う姿勢が、子どもの心を動かす第一歩になるのかと思います。その為の方法は学ぶことができます。
ぜひ、参考にして、あなたらしい、親の態度やあり方を考えるきっかけになると嬉しいです。