親子の対立をどう解決する?思春期の衝突を乗り越えるWin-Win対話法

親子の対立をどう解決する?思春期の衝突を乗り越えるWin-Win対話法

親子の対立や衝突が増えて、どう対応すればいいのか悩んでいませんか?


思春期になると、勉強・スマホ・生活リズムなどをめぐって親子の意見がぶつかる場面が急に増えます。ですが、親子の対立や思春期の衝突は避けられません。


親子の対立とは、親と子の欲求や価値観がぶつかり合うことで起きる自然な関係の摩擦です。親子の対立や衝突への正しい対処法を知っているかどうかで、その後の親子関係は大きく変わります。


この記事では、親子の対立を悪化させずに解決するための考え方と、こじらせずに解決するためのWin-Win対話法と具体的な対応ステップをわかりやすく解説します。


1.親子の対立はなぜ思春期に増える?原因と背景を解説

子どもが中学生、高校生になると、親子の衝突、喧嘩、対立が増えてきませんか。

  • 勉強をさせたい VS 勉強をさせられたくない
  • スマホを制限したい VS スマホの制限を無くして欲しい
  • 風呂に入って欲しい VS 風呂は自分のペースで入りたい
  • 夜は早く寝て欲しい VS 寝る時間までアレコレ指図されたくない
  • 食事中はスマホを禁止 VS テレビはいいのにスマホを禁止されたくない

などなど。

親はいつまでも子どもと仲良くしていたいですよね。でも、子どもが次第にいう事を聞かなくなったり、口を閉ざす、反抗的な態度をとるなど、「親子関係」は見直しをせざるを得なくなります。中には親子喧嘩、暴力、罵り合い、部屋にひきこもるなどのケースも…。


こんな時「親としてどう関わってあげると本当に子どもの為になるのか」と途方に暮れますね。

 

何が起こっているのでしょうか?


親業訓練では、親と子の意見が分かれて「衝突」「対立」が起こっていると考えます。


対立は人間関係の真実の瞬間です。

親子の対立を解決できない本当の理由

子どもが成長するに従い、親と子のどちらにもモヤモヤ、葛藤などの感情が起こります。

それは、スマホや勉強問題、就寝時間、門限など「親子の意見の対立」が起きてくるから。そして、思春期の子どもへの対応に悩んでいる親は、親子の「対立」を「どのように解決すればいいのか」その方法を「知らない」のだと思います。

親もイヤなことは本当は言いたくないし、子どもにも嫌われたくもない。優しい親でいたい。でも、親として言わざるを得ないことがある。

この、相反する気持ちの間で「板挟みの状態」になり、葛藤や苦しさを味わいます。

「板挟み」の「葛藤」の中で、どう考えるのが正解なのか?と、一人でグルグルと苦しくなってしまうのですね。


この苦しさは、愛情があるからこそ。そして、親も子もどっちも間違っていないからこそのツラサだと思います。 

相手の気持ちやツラサが痛いほど伝わってくる時、どう考えていいのかわからずに「何が正しいか?」「どこで線引きしたらいいのか」と、専門家のアドバイスを求める事もあるかもしれません。

この時の「線引き」とは、「勉強」や「部活」など「どこまで介入してもいいのか?」という視点で語られています。

ただ、その線引きを、親が一方的に考えているのだとしたら、それは、子どもを「親の支配下として捉えている」という事と同じ意味かも知れません。

子どもからみると「あなたは自由だよ」と言われながらも、それは親の都合次第。結局は親の枠の中に入れられていると思わないでしょうか。

 

 


親子の対立は「どちらが正しいか」で解決しない

健全な人間関係には、「対立」はつきものです。


人が二人以上いると、別の感情、別の考え方、別の欲求、別の価値観があって当たり前です。ここは、多くの人が納得すると思います。


ですが、これが親子関係となると少しニュアンスが変わってきてしまいます。


「これが正解でしょ?あなたにもわかって欲しいのに、なぜわからないの?」

「どうして、この良さがわからないの?」

「この子はヘンね。変わってるわ」


他人との間では当たり前に認められる「違い」が、子どもだとなぜかモヤモヤしてしまう…。


親子だけではありません。夫婦感でも、人間関係の間でも、大切な人ほど「なんでわかってくれないの?」と大きな喧嘩に発展してしまうことがあります。

人は、大切な人ほど、大切な価値観ほど「正しさを共有したい」し、わかって欲しいと思うモノなんですね。

私も、大好きな人ほど、大好きな価値観ほど、否定しないでほしい、理解して欲しいなと思っていることにハッと気づいた事がありました。
 

自分の愛する息子が、自分とは全く違う思考をもち、真逆の価値観をもつことを、どこまで、許せるか?

 

結局、母親としての試練や成長って、ここにあったなと感じます。


それを教えてくれたのが「親子の対立時」でした。


どうしても「大切な我が子」だからこそ「自分の正解」を押し付けたくなる「欲」がムラムラ湧き上がってきて、初めてわかる。(←経験済み)


そして、親業を学びながら、どれだけ「訓練」をしていても、やっぱり「自分の正しさ」を押し付けたくなる自分にガッカリしたのですね。

 

ですが、そのガッカリ感を感じる事こそが、私にとって試練の時であり、リアルな訓練でした。今では、母としての器を広げて成長できた貴重な経験だったと思っています。

 

私の場合、頭で考えるよりも、日々の対立のバトルを通して「リアルな訓練」を積み重ねていくしかなかったのでしょうね。


この、リアルな訓練こそ、一番早く確実に親として成長できた機会だったと実感します。

2.親子の対立を解決するWin-Win問題解決法とは

対立の解決法が、親子関係の質を決めている

今の親子関係が何となく「しっくりしない」と思うのなら、それは今までの親子間の「対立」「衝突」「喧嘩」の解決法によると言っても過言ではないと思います。


「対立」しているのに、それが親子関係の水面下に押しやられている場合には、「無言の反抗」「逃避」などが起こっているかもしれません。


対立は苦手だから避けたいところ。ですが、子育ての問題を完全に予防する事なんてほぼ不可能。繰り返しますが、親子関係の問題は対立が出てきた時にこそ試されます。


「親の介入の線引き」が必要だと思うなら、それも含めて、親と子が対等な立場になりながら、どうしたら親子がもっと納得して解決できるかと話し合う方法を親が実践できるように、親の関わり方を考えていきませんか。


大切な事は、対立を「起こさない事」ではなく、対立が起こった時に「どのように解決をしていくか」なのです。


人間関係を 

  • 温かく強固に結びつけるか?
  • 破綻させるか?

これは、頭で考えるよりも、実際に体験してみることで、自分の「人間関係の傾向」がハッキリと浮き上がるものかもしれません。

 

きっと、これからの社会を生きる為には「対立と向き合えるような子どもに育てておく」は不可欠。


お互い「違う人」だという認識の上で、対立を誰も不満が残らないように、解決する経験を積み上げる事。すると、子どもは対立するのが怖くなくなり、対立があって当たり前の状態になります。

 

このために、先ずは家庭内で、対立時に誰も不満が残らないWinWinの問題解決法をスタンダードにしておきたいです。


子どもとの対立を避けることは、問題を先送りするだけ。親としてどうありたいのか?ということも、しっかりと確認しておきたいものです。


親子の対立が起きたときの具体的な対処法のステップ

親子間の対立を解くためには、その当事者である親と子が心から満足することが大事です。

親子の間で心から受け入れられることができる「独自の解決策」を両者が考え出すのです。

そのために、大切なのは「参加の原則」です。子どもが信頼されていると感じ、一人で考える必要を感じ、親子関係をさらに深く、強めるための、欠かせない要素です。

親子の対立が起きたときの具体的な対処の方法としては、 

  1.  まず子どもの言い分を最後まで聞く
  2. 感情と事実を分けて受け止める
  3. 子どもの欲求を整理する
  4. 親の困りごとを責めずに伝える
  5. 解決策を一緒に考える
  6. 親の案を押し付けない
  7. 双方が納得できる案を選ぶ

 親業訓練では、わかりやすい具体的なステップを採用しながら、対立解決のプロセスを体験学習として繰り返し練習します。


Win-winの問題解決法ですが、もう少し詳しく言うと、本質的には「No-lose」です。結果的には「どちらも勝つ」なのですが、「誰も負けない」ことの方が大事。

そのためにも、根本解決には、子どもの言い分を最後まで聞きながら、彼らの真の「欲求」をつかんでいく工程が欠かせません。ここは、何度も練習が必要かもしれません。

親子の対立を解決するために必要な2つの対話スキル

子どもの尊厳も、親の尊厳もどちらも守る。その前提で、どうすれば双方が満足できるかを話し合います。


そのプロセスの中で、お互いが心を通わせ合うことで、真に納得できる「問題解決」となります。


子どもの思慮や、愛情が深くなり、そして、親は子どもの強制する必要がありません。


具体的に問題解決のステップを順に行っていくために、必要な技法は、
  • 相手の想いを正確に聞くスキル(能動的な聞き方)と、
  • 自分の想いを正確に伝えるスキル(わたしメッセージ)
です。この2つが不可欠です。

親は油断すると、「~したらどう?」「~しなさいね」などの「親の解決策の強要」となってしまいます。それでは、子どもは親に押し付けられた感が否めず、真に対等とは思えないかもしれません。

子どもを巻き込みながら話し合いへの参加を促していく親のリード力、どちらも尊重しあう対話力がカギになります。

私は、訓練でこの対話の技能スキルを練習しましたが、まだまだ苦手。


親の中には、学ばなくても、そもそも「対等で健全な人間関係」の技能スキルを自然に身につけている人もいるようです。


きっと、家庭環境や、養育環境の中で自然に身につけてるのでしょうね。


「いいなあ~」と羨ましいところですが、、

羨んでも仕方ありません(笑)。

私は学び、訓練して、対立や衝突について対話スキルを身につけました。

親が学ぶことで、親子の対立も、No-loseの「誰も負けない方法」で、建設的に平和に解決していくことができます。

3.まとめ:対立に負けない親子関係が未来をつくる

親子の対立を解決するために大切なことは

  • 対立は関係悪化ではなく成長の機会
  • 正しさの勝負にしない
  • Win-Win(No-lose)で考える
  • 対話スキルは訓練で身につく

対話のスキルは親業訓練講座で学ぶことができます。必要なスキルを手にして、親子の対立や葛藤にしっかりと向き合うと、そこから親子の“育ち合い”が始まっていきます。


何でも親の意見を聞いてくる「指示待ち」「従順な子ども」にしないで、対立を恐れない強いメンタルを育てていきたいですね。


私は、自分や親業訓練の現場で実際に親子の対立解決をサポートしてきた経験から、親子関係はいつからでも変えられると確信しています。


対等な人間関係を、先ずは親子関係から作っていきたいのです。