子どもの“内なるエンジン”を育てる——自己コントロール力が未来をつくる
おかん塾で育てたいのは、子どもの「主体性」の元となる「自己コントロール力」です。
誰かに言われたから動くのではなく、自分で自分を整え、前へ進める力を育つこと。
自分で自分をコントロールできる力が育つこと。
その力さえ育てば、勉強にしても、友人関係にしても、将来の仕事にしても、主体的に選び、乗り越えていける大人になるはず!です。
親であれば誰もが、子どもに “健全な前向きさ” を持ってほしいと願います。で、ここで言う「前向きさ」とは、単に、明るさや楽観だけの薄っぺらいものではありません。自分の内側から静かに湧き上がってくる闘志、優しさ、思いやり、そして「やってみよう」と踏み出す力のことです。
「前向きさ」は、外側から押しつけて得られるものではありませんよね。
「〇〇したい!」と思える「真の主体性」とは、本人の内側からしか生まれないからです。
そんな「主体性」「自己コントロール力」が育つための、親のかかわり方について、おかん塾ではとことん追求しているのです。
主体性はどうしたら伸びる?内側からスイッチが入る瞬間
勉強でもスポーツでも仕事でも、「やらされている時」と「自分がやりたい時」では、結果はまったく違いますよね。
自分の中に火がついたとき、人は驚くほどの馬力を発揮します。誰でもそんな経験があるのではないでしょうか。
私にも、そんな経験が一度だけありました。
それは、中学2年の理科のテストの時でした。返却のとき、友達が私の点数をそっと覗き込み、静かに席へ戻っていったのです。その目にあったのは、“ライバルを見るまなざし”でした。
「え?そんなふうに見てくれてたんだ」――驚きと、ちょっとした誇らしさが同時に湧きました。
その瞬間、胸の奥からムクムクと闘志が湧いたのです。気づけば、机に向かっている時間があっという間。勉強嫌いの私が、自分でも信じられないくらいの集中力でした。
結果はもちろん高得点。ただ、残念ながらこの“本気モード”は一度きりでした。
なぜか?
あの時のやる気は、友達のおかげで「自尊心がくすぐられた」から。つまり、内側から静かに燃え上がった“本物の動機”ではなく、“他者からの評価に反応した一時的な燃え”だったのです。
「評価」は麻薬。依存した瞬間、心は縛られる
実は私は、褒められたことで動けなくなった経験が何度かあります。
中学時代、夏休みの宿題で提出した選挙啓発ポスターがたまたま入選してしまい、表彰、評価されたのです。その結果、なんと、次年度はポスターが描けなくなってしまったのです。
私は自分の経験から「評価」されることの悪影響をしみじみと感じています。評価は、時に麻薬のように快感です。もらった瞬間は嬉しい。でも、また欲しくなる。そしていつのまにか、自分の行動が“評価されるための行動”に変わっていき、自分の内側から湧く「内的やる気」が押しつぶされていってしまいます。
子どものやる気が育たず「褒められないと動けない子」や「他人の目が気になって仕方ない子」になっているとしたら、それは、それまでの親や大人からの関わり方が「評価的な子育て」になっていて、その結果、いつの間にか子どもの「内的なやる気」がなし崩しになってしまったのかもしれません。
私自身がそうだったからこそ、ゴードン博士のこの理論は胸に突き刺さりました。そして、そんな「子育ての落とし穴」が少しでも回避できるようにと願ってやみません。
【参考記事】「褒めて育てる」ってどうなの?みんな知らない「評価」のリスクを徹底解説
自己コントロールできる子を育てるために、親がめざすこと
誰だって、自分の行動は自分で決めたいのです。自分で決めるから、ぶれずに行動できる。自分で決めるから、全力で立ち向かう。
自分で決めた行動からこそ、その結果に責任を負おうとして、さらなる改善への意欲も芽生えます。
すべての子どもは、本来「やりたい気持ち」を持っているのです。
ただ、「やりたい気持ち」があっても、芽吹く前に「周りの大人の評価」や「親の不安」で押しつぶされてしまい、いつの間にか隠れて見えなくなっているだけだと思います。
だからこそ、親がやるべきことは、子ども自身の「やりたい気持ち」に元気な芽が出やすい「環境」をつくってあげることが大切なのです。
つまり、子どもの自律心が自然に育つための「土壌」としての親の役割を考えたいのです。
おかん塾で徹底的に考えたいのは、親としての関わり方です。子ども本人の内側からの主体性を大切にしたいから、彼らを動かそうとしないで、親のかかわり方に100%焦点を当てて考えていきます。
感覚ではなく、再現性を持つために、心理学に基づく信頼できる知識と具体的な方法に基づいた子育てのやり方を使います。
子どもが「自分に向き合える場」をつくる
子どもは人生の中で、たくさんの困難に出会います。
親はつい、助けてあげたくなりますよね。でも、親が助けてあげてばかりいると、子どもの力はいつまでも育ちません。
頭ではわかっていても、目の前の我が子を見ると、どうしても手を出したくなる。「まだ無理だろう」と判断する。それが親というものだし、間違っていないかもしれません。
ですが、私は、親業を知り学んで、“違う子育ての世界”があることを知りました。
それは、子どもが出会う人生の困難を「子ども自身の成長の機会」に変えてしまう「方法」でした。
ポイントは、この2つ。
① 子どもが自分のモヤモヤと向き合える援助をする
② 親自身が不安に飲まれず、冷静に見守れる場をつくる
この2つができると、子どもは“自分の問題を自分で見つめ、自分で解決しようとする自立の力”を確実に伸ばします。
私は、この2つを、曖昧でなく具体的に、確実に、家庭内で、すべてのお母さんが実践できるようにサポートしていきたいのです。これができると、子育ても、社会も、確実に変わると確信するからです。
原理原則を知れば、親は迷わない
現代の子育ては、まるで「地図」のない「山登り」のようです。
その道のりには、子どものたくさんの可能性の芽があちこちに詰まっています。ですが、どこにその芽が埋まっているのか分からないまま歩けば、親は知らずに踏んでしまうこともあります。
でも、その芽がある場所がわかっていれば、踏まないように気をつけられます。万が一踏んでしまっても、どう手当てすべきか分かります。
私にとって、親業を学んだことは、子育ての「目指すべき山」がハッキリとわかり、そこにたどり着くまでの「地図」を手にすることでした。
「地図」を得てからの私は、
なぜ子どもの機嫌が悪いのか?なぜ勉強に向かえないのか?などの理由が腑に落ち、関係が悪くなりかけても、すぐに軌道修正できました。
何より、「地図」は私の不安を静かに消してくれました。不安が小さくなると、子育ては驚くほど楽になります。
子どもの「自己コントロールできる力」を育てるには、親こそ知識と方法を学び続ける力が必要なのだと感じています。
