講座は後半戦。第6回目は「環境改善」からの、いよいよ親業の要である「対立の解き方」に入ります。
この、対立をどう解決していくか?が具体的に指南されているのが、親業の特徴の一つなんですよね。
- 対立とは?
- なぜ起こるのか?
- じゃあ、どうしたらいいのか?
ゴードン博士は、この対立の解き方に権力が使われることが、人間関係が壊れる要因だとバッサリです。
講座では、その原理や理論を説明しながら、皆さんがそれぞれの想いを話ながら、深く納得していく学びの時間となりました。
皆さんの話を聞きながら、毎回の事ですが私自身も親から権力を散々使われて育てられてきたのだなと、昔の記憶がよぎるのです。
親との関係は、深〜いところに、刻み込まれてるんですよね。
「でも~、親も子どもの為を思うからこそ、〇〇したら?とか、〇〇しないと△△になるよ、、などと言って、諭すわけだし、子どもだって、逆らず従っている。何より、それが一般的なやり方では?」
「子どもへの指示、命令、説教なども、親なりに子どもの為に良かれと思う事だったし、そんなに悪い影響があるなんて、、」
「第一、私たちの時代は「親の言う事を聞く」なんて、当たり前レベルだったし」
と、思う事はありませんか?
親業訓練講座は、さまざまな親としての気持ちも味わいながら、でも、権力を使われる立場になると子どもの心がどのような状況になっているかに思いを馳せながら進みます。
そしてその影響の大きさを納得しながら、冷静にじっくりと向き合って話しながら考える時間を持ちます。
目指すのは、
「権力の支配や勝ち負けの関係から脱出!」なのです。
その為にも、現状で私たちが子どもに何を行ってきたのか、そして親から何を行われてきたのか、「からくり」を理解します。
そうすると、本当に自分が何を望んでいるのか?そのために何をすればいいのかが、おのずとストンと明確になっていきます。
そして「じゃあ、どうすればいいの?」という具体的なやり方は、次回に続きます。
どんな気持ちで、
何をするのか?イメージできたかな。
ココはね、まずはイメトレからが大事だと思っています。
なぜなら、私たちがずっと慣れ親しんできたのは、ほぼ、タテ型の人間関係だからね。
権力者に従うことは、イヤだけど、でも、半分あきらめているような(正確にいうとあきらめざるを得ない状況で暮らし過ぎてる)とか、それすらもわからないほど、もっと深い所に刻み込まれているような、そんなレベルの話だったりすることもあるのです。
←これも、実際には個人的な感じ方によるものなんですけどね。
私がそうだったのですが、必要なことはすべて親が決めていき「最終的には親が責任をとる」スタイルだったので、一人一人の人格を尊重されながら、物事を決めていく、、みたいなことは、「そもそも体験していない」から、想像がつかないことでした。
自分が体験していないんだから、子どもにできるはずないよね。。。
だからこそ、まずはその心地よさをイメージできるように、この講座があるのだと思っています。
対立は人間関係の真実の瞬間と、ゴードン博士は説いています。
そして、対立を解く方法も、対立のタイプに合わせて2種類に分けて考えます。
それぞれ解き方が違うのですが、どっちの対立になるのかは、それぞれの親子関係によって変わりますから、みなさんが自分で判断できるようになることが必須になります。
中高生の子どもとの関係の中で生じる「対立」は、子どもの将来やお金も絡んでくることが多く、そうなると親も放っておけませんよね。
親の言う事をきかせるのか?子どもの言いなりになるのか?どっちにしても後味の悪い解決になるのは必須・・子どもの為を思う行為が親子の苦しさを生む
ここがジレンマの正体ですよね。
こういう、子育ての現場で行われている本音レベルのピリピリ感を思い出し、味わう時は、当然ながらかなりの緊張感が漂ってきます。
権力に抗う勇気を持ち、その場で自己表現する強さを持つことは、私たちが本当に望んできたことだけど、でも現実の社会の中では、半ばあきらめてきたことであるかもしれない。
そんな思考が自分の中にあって、自分の基準に子どもたちに当てはめて子育てをしようとしていたのかもしれない。
だから、親に対して「NO」というわが子に戸惑い「この先社会でやっていけるのか」と、心配スイッチがONになっているのかな。。。
などなど。
事実を正確に受け止められると、今までの子育てそのものが、違って見えてくると思う。
対立しているのに「解決」しないは、お互いに不満がたまる一方です。すると、問題を先送りするどころか、不満が爆発寸前になり、こじれて増えていくことが多いのです。
実際に、対立をこじらせていくと、お互いの感情論で攻め合う関係になるから、いつも戦闘モードになっていく。
すると、そもそもの問題も見えにくくなっていきますし、ますます仲が悪くなり・・・( ノД`)シクシク…
もちろん、この現状を踏まえて、私は今何を本当に望んでいるのか?自分の「本当の欲求」が分かったら、態度が変わる事もあり得ます。(←対立していると思ったけれど、本当は子どもを助けたかった、でも上手く助けられずにしんどかったと気づくなど)
だからこそ、
親子は対立してもいいのだと認めて、相手も自分もありのままの自分を信頼する気持ちと、対立を解く解決の知恵と心の体力を持てることが大事。
子育ての難しさは、親は子どもと「違う人」だと無意識的に認めていない場合もあるから、ココを腑に落としていくこと。これは基本となってきます。
そのために、親も子も「勝手な思い込み」がお互いを苦しめているのなら、それをせっせと正常に直していく作業に集中していきたいのです!
次回 第7回目は、いよいよ、対立を解くのロールプレイを行います。
お楽しみに!