自立・自己規律心を育てるコミュニケーション実践塾
【営業時間】平日・土曜 9:30〜16:30
お問い合わせ
  1. おかん塾の子育て論
  2. 親業と子育ての基本
  3. 1-4.しっかり怒ってますか?おかん塾流「正しい怒り方」の作法
 

1-4.しっかり怒ってますか?おかん塾流「正しい怒り方」の作法

1-4.しっかり怒ってますか?おかん塾流「正しい怒り方」の作法

「怒ったらいけない」「感情的にならないようにしなきゃ」──そんなふうに、自分を押さえ込んでいませんか?


でも、フツフツと湧き上がる自分の怒りの感情とどう向き合えばいいのか、悩みますよね。


親業訓練講座でも「伝え方」を伝えると、受講生さんからよくこんな風に言われます。

 

「冷静な時はこんな言い方ができるんですけどね〜イライラしたら全然ダメです。だから、落ち着かないとダメですね」


冷静な時はできる、だから、親な冷静でなくちゃいけない?・・って、ことでしょうか。

 

ちょっとまったー!

それはね、ムリでない?(笑)

そもそも、怒りの感情は本来、子どもが心配だからこそ湧き上がってくる大切な感情のはずだと思うのですが、、、

母親はいつも冷静でいなければいけないか?

ここから先は、子どもに冷静になれる方にはスルーして下さいね。ですが、子どもに冷静になれない、すぐカッとして感情的になってしまうという子育ての悩みはとても多いのです。


「冷静になりたい」「余裕を持ちたい」「怒ってしまった自分はなんてダメなんだろう」と言う皆さんの声をずっと聞いてきました。

で、私は思う。

冷静じゃない時に、どう言うかが問題なのよ!

 

そうなんです。冷静な時は大丈夫なんです。冷静じゃない時こそ人間関係が問われるのです。


これがね、事実なんですよね。なので、感情的になった時につい出てしまう一言に「ああ言ってしまった」と後悔するのではなく、冷静でない時にこそ「なんと言うか?」こっちが問題。

 

だって「激おこ」の時に言えないと、使えないでしょ?


本当の問題は、本心を言えていない事

そして、激おこの時の一番大きな問題とは、「本心でないこと」を言っちゃうことだと思うんですね。

 

例えば、 せっかく作ったご飯を食べて欲しいのに「もう、食べなくていいわ!」とか。 

  

遅刻しそうな学校へ送ってあげるつもりなのに、送っていくのに(送らないで済ませられないのに)「もう!送らないよ〜」「ゼッタイ送るもんですか!」 とか。

 

もう、知らんよ〜(←絶対にムリ)

どうにでもなってよ(←まったくできない)

などなど。

ということは、冷静でない時に感情的になることが問題なのではなくて、冷静でない時に本当のあなたを表現しないことが問題。

だから、話がどんどんズレていっちゃうのですね。 怒ること自体は悪ではない。問題なのは「怒り方」を知らずに爆発してしまうこと。

  

怒る時はホンキで怒ろう

ちなみに私は、怒る時はすっごく怒ってきましたよ。

だ〜〜〜〜いぶ昔の事ですが、ある事件があって、朝から三男(当時高1)に激怒してた時の事。そしたら二男(当時高3)がビックリして起きてきました。

 

 「お母さんの声で起きた〜」「今日は、機嫌が悪そうだなあ〜」 そう言いながら、自分でお弁当箱を洗っていたことがありました。私の様子を感じながらの神妙な姿の二男がなんだか可愛いかったです。


私はこんな風に「感情的になっている人への気遣い」も社会で生きるためには少しは必要だと思うんですよね。

 

話しは戻って、私が三男に激怒した理由とは、私には直接は関係のないことでした。でも、私はその時、もう本当に彼の態度が許せなかったのです。

 

許せん!

もうね、必死で怒りましたよ!

 

夫はこんな怒り方をしませんでしたけどね。でも私は、そんなに冷静でいられませんでした。だからこそ、言いたいことをハッキリと言おうと日頃から意識するようになっていました。

 

この時、子どもにどう思われようがビビらないで。。。(←コレ、結構大事です)


かといって、元はメンヘラですから(笑)言った後は、すこし引きずりましたよ。器用に心の切り替えなんてできる方ではありませんから、しばらく怒っていました。プンプン。。。(口もききたくない〜〜〜〜)

 

その時、こんな大人げない自分でいいのかと半信半疑でしたよ。でもね、今はこんな母親でも大丈夫だったって、自信を持って言えるようになりました!!

そうなんです。より良い人間関係をつくろうとする時は、例えば腹が立って怒りたい時に「感情を抑える」「怒ってないふりをする」ということではないのです。そうではなく、正直で率直に表現することの方が、裏表のない純粋は人だと思えます。

ですが、もちろん「怒り」をそのままぶつけてしまうのは良くありません。怒る時にも作法があるのです。ウソのない「全身全霊」でホンキで怒る!

 

晴れ時々カミナリ

親が怒る時の基本は、晴れ時々カミナリ!


これは、私の大好きな河合隼雄先生の本で書いてあったフレーズです。

 

落ちるか落ちないかわからなくて、脅すだけで、結局落ちない雷は、子どもは多分、全然怖くありません。

 

怒る時は、親もむっちゃ真剣になる必要があります。私も無我夢中で覚悟を持って向き合いました。

 

怒るってすごくエネルギーのいることです。

 

親が子どもを怒るのは、それなりの理由があり、それは私の場合は「信頼を裏切られたと感じた時」でした。


「情けない!」「悔しい!」「なんか、悔しくて情けなくて、そんな自分が悲しい」「見損なったと言わざるを得ないほど、お母さんはガッカリしてる」「腹が立つのはあんたの事を今は応援したくても何だかすんなりできなくて、それがなんかとっても悔しい」

←自分の感情を考えるの巻


子どもに向き合う時に、自分の本心にも向き合うことになり、ここがエネルギーが要るんです。

 

この、自分の荒れる感情と向き合うのが、ムチャムチャ疲れたのですが、でも、こんな日常の関わりの中で、人と人の信頼関係とか、相手を思いやる気持ちとか、自分とは違う人からの視線、自分とは違う人の感じ方とかさまざまな感情をリアルに経験してきました。


こんな風にぶつかってきた体験の中で、私も子どもたちもお互いに何かを感じ取ってきたのかもしれないな、と思います。

 

冷静じゃない時、即ち、感情的な時って、本当にココロがぶつかる時。だから、ここでこそ、超絶におススメするのが「親業」で学ぶ伝え方のスキルです!←コレ、最強です!

 

だけど、一番大切なのは、ぶつかるのを恐れない気持ちと、ぶつかっても大丈夫だという信頼感、 だと思います。


子育てを通して、ぶつかるのを恐れない気持ちと人への信頼感が育っていったんですよね。

怒りの感情を否定しても何も始まらない

 

私は親に感情的に怒られて育ちました。だからなのかわかりませんが、自分の怒りの感情については、ずっと不安を持っていました。

 

この「怒りの感情」との付き合い方は、それぞれ個人差があります。もしかしたら一筋縄ではいかないかもしれませんし、私の場合もかなり根深かったなあと思います。

 

ただ、親業には「怒り」についてもつき合い方が指南されているので、それに沿って(できるかぎり)考える道のりでした。


自分の中の「怒りの感情」が沸き起こった時、カッとなる自分に幻滅してしまって「何とも言えないほどの嫌悪感」を感じた時期もありました。でも、親業を学ぶうちに「怒っている自分」が死ぬほど嫌だなあと思っていた感情も、それが自分なんだと諦める事を知りました。

 

「人は感情的になってはいけない!」というと「自分を否定すること」ことになってしまいます。そこからは何も変わらかったんですね。


「怒り」の感情も大切なわたしの感情だと受け入れる事にしました。

で、自分の子どもには怒るのに、隣の家の子どもが同じことをしていても怒らないかもしれない、と気づいたのです。ということは、「怒る」と言う事はそれだけ「ホンキ」で「黙っていられない」「大切」ってことだと。

だからね、怒るって実はホンキの愛なんですよね。(←かなりこじつけてる?)

言わずにだまっているとどうなるか?

子育ての問題は、人によっては捉え方が違います。「子どもが直面して困っている事柄」があるとして、じゃあ、もう親は何もできないのか、放ったらかしておくしか仕方ないのか?と言うと、決してそんなことはありません。

 

親はかなり気になりながらも「本人の問題だから・・・」と、気になっていない素振りをしつつ、イライラやもどかしさをかみ殺している・・・そんな場合が一番家庭内がピリピリしていたりします。

 

私は、自分のイライラが止まらない時は、いつも「ああ、わたしはムッチャ怒ってるんやな」と良い親をあきらめて(笑)、先に自分のマイナスの感情の「お手当て」をして、彼らにぶちゃけていました。


この時のコツは、自分の感情のみに集中する事。子どもの態度を変えよう、とかやる気を引き出そう、とか、ちょっと下心を忍ばせてしまうと、不思議なもので、すぐに「非難がましい言い方」になってしまいます。

 

ただ、自分のこころのモヤモヤに焦点を当てて、それをできるだけ的確な言葉でできるだけ、そのまんまで、エイヤーと伝えてました。


一球入魂みたいに(笑)

 

不思議と届くのですね。


そして、余計なことブツブツと言って、子どもを不要に傷つけるリスクも減らすことができます。


 

ありのままの姿を知ってもらう勇気

子どもを傷つるリスクを最小限にして、関係を壊さずに怒れる「伝え方の技術」があります。自分の感情を伝える術を手にして、わたしの人生は大きく変わっていきました。

子どもの傍若無人で、身勝手で、世間知らずで、無神経な行いに、つい「カ〜〜〜と」なって怒り狂ってしまっていた私の心の奥底には、何かを恐れていたり、傷ついていたり、心配だったり、焦っていたり、、、、そんな気持ちがたくさん詰まっていました。

 

気持ちが大きく揺さぶられて、ホントに疲れてイヤになっちゃって、その気持ちが、バーーンと爆発して怒りに変わり時も、その根っこの気持ちをしっかりと伝えることができるようになってきました。


これは、実はかなりの勇気が必要です。自分の根っこにある感情をさらけ出すのは、本当はとっても勇気と精神的な安定が必要です。

 

自分は、傷ついたり、困ったり、恐れたり、がっかりしたり、怒ったり、、そんな人であることを、子どもに知らせることになるからです。

 

そして、自分の感情を言わずに子どもを非難する方が親にとってはよっぽど簡単でした。

 

でも、、、自分を透明にして、自分の感じている感情を素直に表現すると、子どもとの関係がより親密になるという大きなお返しが待っています

 

私は、正直と開放性が、人と人としてのホンモノの親密さを育むと、子育てを通して知ることができたのです。


本当を言い合える関係を目指そう


私の、「そのまんま」の姿を子どもに見せて、子どもが私を理解することは、子どもにも、「そのまんまでいいんだよ」と、伝えることになります。

なので、お互いが、ありのままの姿を相手に知ってもらおうとする、とーーーっても親しい関係になるのです。 

 

この言い方が日常でサラりと出来る人は、本当はとても強い人です。どう思われても、わたしはわたし。精神的に安定していると、言いやすいですね。

 

育児や人間関係はガラッと変わります。非難やジャッジ、評価しないで、イヤだと思う気持ちを正直に伝えることができて、余計ないざこざや悶々とした不満を払しょくできます。


そして、一番のメリットは子どもが、自然にこの言い方を受け継ぐことです。

 

自分の嫌だと思う気持ちを正直に表現することは決して悪いことでは無いと、お母さん自身が身をもって伝えることができるのです。

 

率直な自己表現が苦手だった私ですが、怒りの感情と向き合いながら、少しずつ練習を重ねて、だんだん心の体力もついてきたように思います。


マイナスの感情は「ウンチ」だから処理できることが大事

 

どんな美人でも、どんなにイケメンでも、人間である限り「ウンチ」しますよね。生きていると「ウンチ」は出るのです。

 

これって、健康を保つために大切な排泄物です。だから、トイレがある。当たり前ですよね。マイナスの感情もこれと同じだと思うんです。人間である限り、マイナスの感情(イライラ、モヤモヤ、心配、不安、妬み、嫉み、ドロドロ〜〜〜など)は溜まりますよね。人間ですから(笑) 

 

 それ、溜めてると、どうなるか?って考えてみてもらえるといいと思います。 

 

排泄物はある。だから、トイレがある、マイナスの感情を、無かったものとして、忘れようとしたり誤魔化そうとせずに、感情にウソをつかないで、あるものとして考えてあげたいのです。

 

 そして、是非、正しい感情の排出の方法を知って欲しいです。

 

 感情のトイレトレーニングみたいに、「ある」ことから始めて、正しくトレーニングすると、自分で処理できる様になりますよ(笑)

 

 便意モヤモヤを感じる「感度」も上がりますし、そうすると、自然にコントロールもできる様になります。

 

そして、いつもスッキリ 

 

これが大人の「作法」だと思うのです。


美容にも絶大な効果あり〜この効果は外せません。


大事なのは、「怒るな」じゃなく「怒り方を知る」こと。


おかん塾では、親も子も救われる“新しい怒り方”の作法を提案しています。

関連エントリー