子どもの自立・自己規律心が育つ家庭環境をつくる親の学び場
  1. おかん塾の子育て論
  2. 親業と子育ての基本
  3. 1-5.子育ての落とし穴はここにあった!子どもにとって一番やりにくい親とは?
 

1-5.子育ての落とし穴はここにあった!子どもにとって一番やりにくい親とは?

1-5.子育ての落とし穴はここにあった!子どもにとって一番やりにくい親とは?

今のママは「子育て」についてとても勉強している人が増えたと感じます。子どもが何か不機嫌な時にも、

  •  受け容れる
  •  認める
  •  優しくする
  •  褒める

 など、 子どもの成長に「よい」「効果的である」と思われることを頑張ってやっていますよね。ですが、もし「いい親になりたい」と頑張っているのに、なぜか子どもが育ちにくいと感じたら、【無自覚な落とし穴】にハマっているかもしれません。

 

子どもにとって一番ムズカシイ親とは、意外な盲点があります。そして、子どもにとって一番やりにくい親とは、こういう親だからです。





1.いい親になろうとしてハマる盲点

子どもの行動をすべて受け入れられる親はいない

子どもの心のエネルギーが無くなる気配が感じられる時、すなわち「やる気がない」「学校を休みがち」など、子どもの行動が気になってくると、子どもを受容しようと必死になることがありますよね(汗)

 

親はなんとか、早く治してあげなくちゃと思って、頑張って「受容」すると思うのです・・・。

 

おかん塾でも「毎日子どもを褒めるように」と専門家に言われたと、お母さんが相談に来られます。

 

もちろん、お母さん自身が心から「あ、何かしんどいんだな、辛いんだな」と、今のままの「受容」できる場合は、それでいいのです。

 

でも、親は神様ではありませんから、子どもの全ての行動を受け容れることは、それは無理なことなのです。

 

  頭では「受容」してるんだけど、 心がどうしても付いていけない。

 

これ、思わぬ悪影響があるって知っていましたか?

 

これは 親業では「偽りの受容」が生じている、と考えます。

 

 この「偽りの受容」をされると、子どもも辛いのです。

   

「受容」してくれて、嬉しいのに、親の「魂胆」(自分をどうにかしたいんだろうな〜)が透けて見えると、「なんだ〜結局は非受容やん」って、ガッカリすることがあります。「子どもを良く育てたい」という思いが裏目に出ることがあるのです。
  
  

親もツライ・子もツライ「偽りの受容」

「偽りの受容」は、本当に厄介です。

 私もスッポリとはまり込んでいました。

 

 子育てがシンドイ、イライラが無くならないなど、親業を実践していてもちっともラクにならないのは、ここに気づいていないことが多いです。

 

 でも、親だけでなく、子どももシンドくなっちゃうんですよね〜〜〜〜    

「偽りの受容」

 子どもは親の態度に対して驚くほど敏感である。

 親の本当の感情を察して、気味が悪いほどであるが、それも親が「ことばによらないメッセージ」ー子どもが感じることができるヒントを送るからである。

 親は時には意識的に、また、無意識にそれを送っている。

 非常に幼い子どもにも、そういうヒントはすぐに伝わる。

 子どもは経験から、こういうヒントは母親が本当には自分の事を受容していないという意味だと察しており、自分は受容されていない、母親は自分を好きじゃないという感じをもつ。

  

 

矛盾するヒントは、子どもを完全に混乱させてしまう。

 子どもは「身動きできなく」なってしまう。 子どもをこのような動きのとれない状態に置くことは、その心理に深刻な影響を与える。

 

 子どもは自分は愛されていない、と思うようになってしまう。

 そして、自分は愛されているかいないかをいつも「試そう」としたり、大きな不安感に付き纏われたり、感情の不安定な子どもになったりする。

 

  子どもにとって、一番やりにくい親とは、 やさしい言葉で話し、「自由」にさせ、受容しているかのように行動して、あれこれ要求しないくせに、 本当は受容していないことをかすかに伝える親である。

  

偽りの受容を続けると、長い目で見ると親子関係にとって最も有害になる事がある。

 それは、子どもが「混合メッセージ」を送られて、親の正直さ、誠実さを真面目に疑うようになるかもしれないことである。

 何度も同じ経験をすると、母親の口にすることと、心で本当に思っていることとは違うんだという事を、子どもは学習する。

 そして、そんな親に不信感を抱く。

  

親子関係の様に緊密で長く続く関係では、親の本当の感情を子どもから隠すことは、ほとんど無理である。

  

 

「親業」—子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方(トマスゴードン著:大和書房)より

 偽りの受容については、P26〜29ですよ〜  持ってる人は、もう一回読んでみてね!

 

 エネルギーが無くなり、学校に行けない子どもは、ほぼ、親の一挙手一投足に、とても敏感。コトバにも敏感です。

 

 親の意向に背いている自分が見捨てられないか? 嫌われないか?

 

 とても不安です。

 

 コトバの奥にあるもの、ニュアンスから、親の動向・意図しているところを推し量ります。

 

 子どもが望んでいるのは、 ただ「今のありのまま受容されている、愛されているという事実を確認したい」ということ。

   

これがわからなくて、不安なのです。

なので、何でもいいから、親の関心を得られる方法を実践することになります。

 

 親の意向に沿いたい!愛されたい!と言う気持ちと、自分らしく今の自分のままで受容してもらいたい!と言う気持ちの間で、葛藤が起こっています。

  

 自分を良く見せようとせずに、そのままの自分でいるしかない!

 じゃあ、どうしたらいいか?ということなのですが、ココは、お母さんも辛いところかもしれません。

 

学校に行けないのは「子どもの問題」と思いながら、本心では「自分もイヤだなあ〜」と思っている場合、


気持ちが揺れ動き、ブレブレのコントロール出来ない状態の中で、ホントにツラくてフラフラになってしまいますよね。


「もう、知らんわ〜」「どうにでもなって〜」

 

自分から投げ出すことはさすがに躊躇われますが、子どもから悪者扱いされている時などは、「どうせ私は「母親失格」なのだから、代われるものなら誰かに代わってほしいわよ!」な~んて気持ちにもなったりして。。。

 

ただ、残念ながら、選手交代できないのが、母親ですよね。。

 

これほど苦しくても、責任を取っていかなきゃいけない。こんな時、子どもを受容できないと自分を責める前に、もう一度思い出して欲しいことがあります。それは、あなたが大切にしている子育ての一番の目的です。

 

 「子どもの心がに元気になる」

 「自立・自己規律心が育つ」

 「ストレスに強くなる」

  

すなわち、子どもが自分の問題を超えていくことではないでしょうか。

 

 その為には、子育ての考え方をチェンジして、


 自分の発言や行動の責任を自ら取っていく経験を重ねていくこと

 自分の問題を自分で克服する経験

 

 ができるといいなと思います。


その為には、親が子どもの問題を肩代わりして解決しようとしないこと。


子どもの力を信じることです。

 

 具体的には、何ができるでしょうか?それは、親は子どもの「救助者」でなく「支援者」になることです。

 子ども歩く道を、子どもより前にでません

 

 ・聞きださない

 ・代弁しない

 ・提案しない

 ・くみ取り過ぎない

 ・なびかない

 ・裏読み大会をやめる

 ・お母さんと子どもの以心伝心をやめる(感度を下げる)

 ・心の距離をとる

 

 こんな風に、接してあげられたらいいのかなと思います。

 

指示・命令・称賛・提案・同意などはしないで、「評価しない」「評価を暗示しない」会話をしていくことがおすすめです。

 

人は経験からしか学ばない


子どもが元気がない時は、見ている親も辛いものですが、せっかくなので、心ゆくまで、気のすむまで、悩ませてあげて下さい(笑)

  

人は経験からしか学びません。

 

せっかくの経験です。全ては意味のあることです。


すなわち、子どもが「ピンチ」だとふさぎ込まずに、これは「彼らが成長する機会」だと思う事。子どもの幸せに責任を負おうとするから、苦しくなるのです。

それは、問題の所有権を犯している事。

「子どもの幸せは子ども自身が責任を負えるように育てる」ことを、もう一度真剣に考えてみませんか?

自分が幸せかどうかなんて、その人にしかわかりませんよね。


 なので、親にできることは、自分の幸せ基準を持てるように、自分と仲良くなることです。


わたしは親業を学ぶうちに、「子どものありのままを肯定する」ことが自然と出来るようになってきましたよ。

  

全ての学びは、内側から起こるものです。

  

 

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