子どもの自立・自己規律心が育つ家庭環境をつくる親の学び場
  1. 今日のおかん塾
 

今日のおかん塾


2025/04/28
発達障碍児の子育ての本当の問題ってコレだと思う

癇癪を起す、ワガママ、ひねくれる、ぐずる、騒ぐ、わめくなど、親なら我が子の態度に悩む経験があるかもしれません。  

  • 子どもはもしかしたら「発達障害」じゃないかしら?
  •  ADHDまたはアスペルガー?
  •  フツーの子どもとはちょっと違う・・
  •  診断されていないけれど、きっとグレーゾーン?
  •  自己診断は当てはまる事ばかり?

親の言う事を聞かない子どもに、どうしたらいいか途方に暮れるとき、「うちの子はへん?」「うちの子は変わってる?」と考えてしまいませんか?


もちろん、早くから診断を受けて、適切に関わってあげることで、子どもに必要な支援が得られるということはあるでしょう。

ですが、診断して親が安心するのであれば、疑問が残ります。なぜなら、「障害児」と言うレッテルを貼ってしまう事で、「できない」ことを諦めてしまったり、かえって色眼鏡で見て子どもの可能性を制限することもあるような気がするからです。


私は男の子を3人授かりました。それまでどちらかと言うと子どもは苦手。

そんな私に、子ども達は容赦がありませんでした(-_-;)。デパートやスーパーでの癇癪を起すという洗礼をもれなく浴びせてくれましたよ(-_-;)(-_-;)

ま、これも通過儀礼のようなものだったのかなと、今では思えるんですけどね(当時はもちろん必死でした)

きっと、これこそが正常な子どもの姿だと思うのです(-_-;) ←だって、幼い子どもは本来は自然体の野生児なのだから(-_-;)

ところで、私たちは 「我が子は発達障害?」と考える時、なぜ、そう思ってしまうのでしょう。


・・・


それは、もしかしたら「フツーの子」ができるはずだと思う事ができていない、 つまり  

  • 子どもならできるはずだよね
  • 「フツー」と違うじゃん
  •  理解しててあたりまえでしょ
  •  これくらいできないの?
  • 私ならラクラクやってた

 という、「~すべき~できるはず、と思う枠組みからはずれている」というだけではないでしょうか?

 

 「フツーの子ども」がしてることをなぜできないの?

子どもの癇癪の強さが気になってしまう時に、なぜそれほど気になるのでしょうか。


私はいつも「男子の扱い」で鍛えられる中で、自分の中のモヤモヤや違和感を分析してきました。


で、結論から言うと、それは、他の子どもとの「違い」からだと思い至ったのです。

 

今、大切なコトがあるのに、

今、すべきなコトがあるのに、

  

他の子はしてるのに、 「フツーの子」はそれが理解できるはずなのに、 なんでそれがわからないの(泣)?????

 

うちの子は変?


コトバが通じない腹立たしさと、虚しさが交錯して、はやくに結論づけてしまいたくなることはありませんか?

  

そんな時、親は、

 

何度も何度も繰り返して責め続けてしまう罪悪感、

最愛の我が子を傷つけてしまっている自己嫌悪感、

個性的な我が子を人並みに育て上げることの責任のあまりの重さ、

 

などに、押しつぶされそうで、不安で、逃げ出したくなる衝動を感じている場合もあるかもしれません。

 

 発達が気に場合ほど大切になる家庭環境づくり

実は、私的には、発達障がいやグレーゾーンであるかないかは、それほど大事でないと思っています。


どんな子どもでも「発達障がい??」なんてことはたくさんあって、あればキリがないからです。

 

そして、子どもなのだから、未熟なところや劣るところがあったり、他人よりも自分を優先してしまうのも「当たり前」ですよね。


大切なのは、診断することでないはずです。


それよりも大切なのは、「未熟さ」をどうカバーするか?


つまり、子どもの成長と発達をうながす環境づくりです。


同じ事柄を今までとは違う角度から見たり考えたり、他人への思いやりの思考が本人の中から発達するように、「どうやって子どもに接するか」のほうが、100倍大事だと思います。


子どもは「自分が悪い」と親から責められていると自尊心が傷つき「防衛的」「反抗的」になりますが、責められたり非難されずにレッテルを貼られずに思慮深く接せられると、安心して考えることが出来ます。

思いやりを示されて、他人を思いやる事を覚えます。

 

そのために、親がするべきコトは「お互いが理解しあえるコミュニケーション技能の訓練」です

 

「コミュニケーション技能」というのは、物事を子ども自身が理解納得できるように、親の想いが「伝わる技能」のことです。

 

実は、親が抱えるイライラは、 子どもに「伝わらないもどかしさ」なのかもしれません。

  

伝わらない

わかってもらえない

フツーに他の子ができる事ができない!

理解できないところで、やたらとこだわる

価値観がまるで違う

住んでいる世代も違う

異星人と話しているような感覚

 

←こんな風に思うことはないですか???

 

そして、感じ方や反応が、他の子とはなんか違うなと思うとき

 

→この子はちょっと違うの???

→発達障がい???

 

・・・というように考えてしまうのだと思うのです。。。

 

つまりすべては「伝わらないこと」から始まるのではないかと思うのです。

 

確かに、発達障がいは早期の発見で適切なサポートが受けられることは確かです。だけど、実際にはグレーゾーンの範疇という事も多いのです。

 

そして、発達障がいと診断が出ても出なくても、グレーゾーンの範疇と言われても、専門家の手厚いサポートが受けれても受けられなくても、家庭での親の関わりが子どもの発達に大きな影響を与えますよね。


個性が強い子どもの個性を潰さないように必要な社会性を教えるためにも、すべては「伝わる技能」から始まるのです。

  

 

 すべての人が未完全であり個性があるのだから

 

 私は、子どもはすべて「発達障がい」であり、そして私自身も「発達中」だと思っています。

  

完全な人間などいないからです。なので、そういう意味で全ての人が「発達の過程にいる」と思うのです。

  

親は神さまではありません。

 

人は皆、それぞれがより良くなっていこうと成長を続けるものだと思います。

  

だれもが、どこか「いびつ」な存在です。それは、個性というのかもしれません。

 

そもそも、個性が強いとか薄いとがか言うのは、すべてその人の感じ方や周りの環境、比較による問題だと思うのです。

 

マジョリティも、マイノリティも、属している集団によって変わるもの。


つまり、その人の周りにいる人がどんな特性をもっているか?に左右されているだけ、という事です。

  

 子育てのめざす方向が完璧や理想になると、子育ては苦しくなる

 

親は子どもに「完璧」を求めがちです。以前の私も、つい、自分にも子どもにも完璧を求める傾向がありました。

  

何でもこなせる、スーパー人間に育てる事が、子育ての目的と思っていました。

  

そうすると、子育ての目的はいつまでも、達成しませんし、どんなに頑張っても届かない「不完全感」に苦しむことになりました。

 

ここに気づいたので、子育ての目的をシフトすることにしたのです。

  

完璧な人なんていないのだから、個性を活かし、周りの人に助けてもらえるような人間関係に強い体質づくりを強化しよう!

 

 そして、その為に親ができることとして、

 

正確に、過不足なく想いを伝える

自分の想いを伝えることができる子を育てる

 

このワザを磨く方向を目指したのです!!!

 

障害のない人からある人への上から目線でなく、 同じ欠点のある対等な人間として、困っている時に助け合える関係。

 

言いかえると、完璧な人としての円満な人格を目指すのではく、

 

その人の凸凹はそのままでいいじゃないか、

どこがどう凸凹しているのかを、伝えあう能力を鍛える!

 

というものです。

 

でもね、考えてみると凸凹のある方が、人ってしっかりと結びつくのですよね。

 

そして、コッチの方がHAPPYだと思うのですよん

 

 私は、自分の3人の息子の子育ての経験からも、発達の特性・個性・バラツキは、日々の経験の深さで十分に補うことができると考えています。

 

自分とは違う人がいて、自分とは違う感じ方をしている人がいる事を、毎日のやりとりの中で知ることになります。

 

子どもは自分とは違う感じ方をする人がいる事を自然に理解します。それは、他者を理解するためにもとても大切な要素となります。

  

本当に人の成長は長い目でみることが大事だなあと思うのです。

 

 

 発達が気になるからこそコミュニケーションの訓練を! 

 

癇癪を起している子は、自分の気持ちをわかってくれないという思いが強く、また、自分を伝えるコミュニケーションが苦手な子が多いと言われています。

 

決して思いやりがないとか、人と交わることが嫌い、というのではないと思います。


ただ、人と交わる事で傷ついた思い出があるだけ。

 

母親がその子が持つ「当たり前」を正確に理解してあげると、コミュニケーションの苦手意識は解消できます。

 

個性やこだわりが強いからこそ、相手に自分を理解してもらう努力は欠かせませんよん

 

コミュニケーションスキルを身に付けて、発達の特性を、認め合い、素晴らしい個性として活かしあうことができると、特性はすばらしい武器になります。

 

なので、本当の問題は、

 

すべてのものを、一つのものさしの上でランキングして、優劣を競い合う世の中の風潮だと感じています。

 

すぐに結果を求めてしまったり、目の前にある「評価」が気になったり、気にすることを強いられるような風潮に、こころがざわつく。。


私がお母さんに子育てを勉強することをおすすめするのは、私自身が「評価的視点」にがんじがらめになっていたからです。

 

そして、その事が子どもの心の成長に及ぼす悪影響と、母親の悪影響をできるだけ回避する方法を知っているからです。 

 

 


2025/04/16
高校生息子がスマホ依存?取り上げる?放っておくしかない?考えておきたい親の心得とは
  • 勉強は一秒もしない
  • 休みの日もスマホばかりで昼夜逆転
  • 課金してるみたいで心配
  • 反省するどころか、逆ギレ
  • 挙句の果てに謹慎になった

もはや生活の一部になったスマホ。

 

私も思春期の3人の男子の母親ですから、それは、もう、よーーーーーーーーく、考えさせられました。

  

今や社会的な問題になっている、スマホ依存問題。親業講座をしていても、必ず出てくるのが「スマホ」の扱い方に対する親子の対立です。

 

「約束を破った!」と言って規制しようとすると、彼らは命を懸けて奪い返してきます。

それほどまでに夢中になっている姿を見ると、かえって恐ろしくなるほど・・

 

だからといって、このまま為すすべもないのか?大学受験はどうなるのか?単位は大丈夫?

考えれば考えるほど、不安で眠れなくなりますね( ノД`)シクシク…

 

高校生の息子を相手にした時、今までの言い方では全く通用しないのは分かってるし、避けられないスマホ問題は、だんだん低年齢化しているようです。生半可な対応では太刀打ちできないでしょう。

 

では、実際に私たち親に何ができるを考えてみましょう。

 

 親の規制・制限は大抵ムダに終わる  

 私も長男が中学生の頃は、昼夜を問わずにスマホやゲームをしまくる我が子を見るのがとっても苦手でした。

 

見るだけでイライラしました〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ここで親が「規制・制限」したり「ルール」をつくるのですが、 大抵、無駄に終わるんですよね💦

 

親が規制・制限すればするほど、やりたくなるのが「スマホ」です。

  

ルールを無視し、

ルールを破りごまかし、

ウソをつき、

親の目を盗んで、

コソコソと周到にやり続けます。 

 

見つかると、逆ギレ?暴れる????

 

これは、もう、1度や2度はあなたも経験しているかもしれません。

  

規制・罰で、本人を規制しようとしても、あまり意味がない。

 

罰が効果がないのは、彼らに欲求不満を引き起こしているからだと、親業を開発したゴードン博士は言われています。

  

誰でも欲求不満になると、イライラするものなのです〜 

 

激高の果てにいつかプッツンする?っていう危険性もあるのです。

 

まあ、考えてみると、欲求が満たされない時って誰でもが、イライラするものですよね。

  

欲求が満たされない状態が続くと人はイライラして、攻撃性が高まります。

そして、欲求を奪った人を敵とみなします。

 

すると、親子関係は最悪になります!

 

終わらない親子戦争に突入( ノД`)シクシク…

 

スマホのルールは子どもが同意していることが最低条件

 

よくある解決法として「親子間でルールを作る」ということがありますね。

 

これは、とても有効な解決法ですが、すごく大切なことがあります。

 

それは、本人が本心から納得していなければ逆効果になってしまう場合があるということ!ここに注意する必要があります。

 

親が作ったルールは、意外と大きな落とし穴になっている場合があるんですよ。

 

そして、ルールは守られません。

 

そんな時は、ルールと言っておきながら、親からの「強制」「押しつけ」「規制」を子どもが感じている場合が多いのです。

 

親は「約束を破った」「スマホをしたければ勉強しなさい」と言って、子どもを責めて勉強させようとします。だけど、それで子どもが勉強をするかというと、もしも上手くいっても最初の頃だけでしょう。

 

親の監視の元では、彼らはますますスマホに執着します。そのうち親の監視に疑問を感じ始めます。こうなるとルールが破られるのも「時間の問題」です。

 

子どもが成長して親の目が離れたり親の規制が及ばなくなると、とたんにスマホにめり込んでしまう恐れもあります。

 

スマホ問題は、親が一方的に罰や規制で解決しようとしても根本解決にはなりません。

 

では、逆に、親が本当はイヤなんだけど、仕方がないから何も言わなかったり放っておくといいのか?というと、親業ではそれもお勧めしていません。

 

親がイライラしたり苦々しく思っているのに、子どもに何も言わずに言いなりになっている状態というのは、親が過度にガマンしている状態です。

 

すると、家庭内の空気が緊張してピリピリしてたり、腫れ物に触るようにオドオドしていたり、冷ややかで冷たい家庭になってしまいます。

 

このイライラした空気感や、親子の緊張関係から逃れるために、子どもはスマホに更に逃げ込む場合があります。

 

また、子どももスマホを止めたいんだけど止められなくて困っていることもあるかもしれません。

ただし、この場合は本人も自覚していないこともあります。

 

状況の見極めが大切です。

 

子育ては、小手先のテクニックでは通用しません。

 

親も覚悟をする必要があると思います。

 

そもそも、時代上しかたがなかったとはいえ、スマホを子どもに与えてしまったのは親なのですから、その責任をとる心構えは必要かなと思います。

 

そして、本気で考えていきましょう。

 

親として何をするか?」よりも親としてどんな心構えでいるか?の方が大切です。

 

一番大切なのは「子どもの心を壊さないこと」だと考えます。

 

そのためにも親がどれだけ血の通ったホンモノの人でいるか?が大きなポイントです。

 

 

ストレスを感じているサインではないかと考えてみる

高校生になった途端、急に親への態度が反抗的になると同時に勉強をしなくなり、一気にスマホにのめり込む子もいるようです。

 

この場合は親はとてもビックリしてショックを受けています。このようなタイプの子どもは、中学生くらいまでは、とても手が掛からなかった子が多いようですね。まあ、中学生まではとても優秀で親の言うこともよく聞く真面目なタイプだったからこそ、あまりの豹変ぶりにショックを受けてしまっているのかもしれませんね。

 

高校生になり やる気がポキっと折れてしまうのは ひとつの共通点があります。それは 小さい頃から 褒め育てや誘導など「評価主義的」な育て方をされた場合が多いことです。

 

その場合 子どもは 親の期待通りの結果を出せないことに、自分は価値が無いと、自信を失っている 場合がほとんどです。自分の存在意義や自尊心が傷ついているのです。

 

こういうケースは 反抗的な態度は彼らのS.O.S すなわち「サイン」とも言えると思います。心がシンドイ時です。

 

心がシンドイ時は、スマホが彼らを助けている場合があります。この場合の親の不用意は一言は、彼らの心を逆なですることがあります。反抗的になったり、悲観的になり、ますます自尊心を傷つける結果になる事が多いのです。

 

思春期の心はとっても繊細で傷つきやすいので彼らが元気になるまで、暖かく見守ることができるといいんですが。。

 

ま、親も人間です。

 

そうも言っていられないケースがあるのが、子育ての辛いところですね。。。

  

とにかく大事なコトは、自己コントロールできる子どもへ育つ方法を意識する

スマホ依存になり、将来がどうなるのかと考えると、不安で不安でたまらなくなりますが、この問題を根本的に解決するためには、親の規制による解決法では限界がある、と考えます。

 

スマホを完全に制限することはできません。

 

私たち親が本当に求めるべきは、子ども自身がスマホと上手く付き合えるように、自分で自分をコントロールする意志の力を育てることだと思うのです。

 

スマホをしたいけど、今は止める、、、とか、勉強をしたくないけど、今はする、、、とか、本人が思う事。

 

「止めなさい!」と親に怒られたり親の評価が得られなくなるからやめる、というのではなく、「ちょっと、やり過ぎかなあ〜」 「もう、やめようかなあ〜」 「やめよう」「もっとスマホと上手く付き合おう」と自分で思って、自分で制限する。それが自己規律・自己コントロールです。

 

こっちが大事なわけです。

   

でもね、、ここが超ムツカシイわけです・涙。

 

なぜなら、心というのは、なかなか狙って育てる事ができないからです。「感謝の心を持ちなさい!」なんて言われても、ピンときませんね。心って、誰かにコントロールされて育つものではないのです。

 

そして、規制、強制、罰などで親からコントロールされている状態や、親の意見・考え方の押しつけられている状態では、自分で考えて答えを出し責任をとっていくための、自己コントロール力や自己規律心が育ちにくいのです。

 

これは、彼らにとって「やらされている状態」であるならば、たとえどんなに恵まれている環境でも「やらされている状態」です。自分から「やろう」と思わない。または、子どもは「お母さんが言ったから」と、親のせいにします。

 

ここが、いつまでもダラダラとスマホをしたり、親に責任を押し付けるような依存性が治らないタイプの子どもが多くなっている原因だと考えます。

 

自己規律心を育てたいのであれば、まずは、ここの脱出を目指しましょう。

 

もはや、無くてはならないスマホです。親の支配下でスマホをどう使わせるか?を考えていては、いつまでたっても子どもは依存性は治りません。そうではなく、子ども自身がスマホに依存するのではなくスマホを支配できるように、自分の中から本気で「スマホと上手くつきあいたい」と思うような親の姿勢・働きかけが大事です。

 

ただ、親の罰をつかわずに、子ども自身に考えさせることを意識すると、親自身の子どもへの接し方や、態度そのものも、意識せざるを得なくなります。

 

で、ハッキリ言って、面倒くさいです。

 

でもね======

 

スマホとの付き合い方だけでなく、勉強や仕事など子どもの人生において、将来の進路などすべてにおいて、自己をコントロールする力 すなわち、

 

他人の目を気にし過ぎず、

他人からの評価に頼らず

他人へ依存せず、

自分の幸せを自分で見つけていく、

自分で自分を育てていく力

 

これこそ、未来のために、一番大事にしたい物なんじゃないでしょうか。 


子ども自身の内的コントロールを育てるのは親からの信頼感

では、自己コントロール心はどうしたら育つのか?ですが、これは家庭を一つの社会として捉えて、お互いに個人として尊重し合う「信頼関係」を整えるのが効果的です。

 

人は「相手に心から信頼されている」と思うからこそ「その信頼に応えたい!」と思うものだからです。はじめから自分を疑っている人やバカにしている人の期待には応えようとは思いません。

 

その為にはまず、

  1. 親が子どもにとって協力したい対象であること
  2. 対等でお互いを大切にし合える信頼関係があること 
  3. 相手の信頼に応えたいと自ら思うこと

このように子どもが思う信頼関係ができるといいかなって思います。

 

具体的には親の権力や賞罰で彼らをコントロールしようとする関わりを一切やめます(この時、親が子どもに甘くなるというのではありません)。

 

人は誰でも「成長したい!」という願望とエネルギーを持っています。なので、あなたの親としての愛情エネルギーの向きを、彼ら自身の成長する向きにあわせてあげる感覚です。それがピッタリと一致したときに、親子の信頼関係が育まれいい循環が起こり出します。 

 

大切な人に、信頼されていると思うからこそ、 頑張れるし、頑張ろうと思えます。盤石な信頼関係は人を精神的に成長させる基盤となります。

  

信頼関係を作る具体的な方法や親のエネルギーのかける方法は、子どもに親の権力を感じさせない対話をするのが一番確実です!

  

子どもの荒れた心を耕すような、忍耐と愛情が必要なのですが、中途半端な接し方では親も結果が得られずにリバウンドしがちです。

 

そもそも「権力主義」「タテ社会」で育ってきた私たちにとっては馴染みのない接し方かもしれません。

 

なので、親が学び身に着ける価値があると私は思っています。

 

親の関わり方はもはや習慣化しています。今までの子育てでは太刀打ちできない問題だからこそ、新しい方法を身につける必要があると思うのです。

 

具体的に何を伝えたいのか?親も徹底的に考える「だれが問題をもっているか?」

 

私は親業訓練講座というプログラムのインストラクターをしていますが、講座を受けると、全員100%の方が驚愕される事!それは、日頃私たち親がどれほど子どもの自尊心を傷つけているか知らなかったってことです。

 

皆さん、無意識のうちに、子どものために良かれと思って色々バンバン言ってます。 

そして、信頼関係を崩しています。

 

「スマホはやめなさい」「スマホばっかりしてダメだ」「現実逃避」「昼夜逆転してダメだよ」「学校に行けなくなるよ」などといっても、彼らは反抗・反発心しか起こらなくなっているかもしれません。

 

そもそも、スマホをしている今の状態が、親にとってどんな不都合なことがあるかさえ「言語化」できない状態です。

 

それでは「カンケ—ないやん」「ほっといて」というコトバしか出てこないでしょう。

 

信頼関係を築くためには、日常の会話を効果的なものに変えると近道ですが、コトバの選び方にはコツがあります。

 

親の思うとおりの子どもになって欲しい、というのであれば、具体的にどんな子どもになって欲しいのか?それはなぜなのか?わかりやすく考えます。親が伝えたいことを、子どもに伝わるように伝えることを意識してみるのです。

 

その時、彼らに指示・命令・要求したり、彼らの問題を先回りして親が解決しようとしないことも大切です。

  

明確にしていきたいのは、

  •  子どもが主体になる為に、子ども自身に考えさせる
  •  どうしても伝えたいことがある時、親の伝えたいことは何か?見極める

 相手に具体的な影響がないのに「スマホ止めなさい」の一点張りでは、彼らは親の理想をただ押し付けられているようにしか感じません。これは、ハッキリ言って最悪の状態です。

  

そもそも、子どもは親の所有物ではありませんから、親が思うとおりの子どもにはなりません

 

私もここはとてもよーーーーーーーーーーーく考えましたし、講座を受講される方も一生懸命考えていくところです。

 

親業にはコトバの選び方に「文法」が提示されていますが、それぞれの親の中にある本当に伝えたいコトバが「正解」ですから、一律の答えなどありません。

 

あなたの「ホンモノの言葉」だけが、子どもの心に届くのです。

 

親の本音の伝え方:自分の中にある子どもに伝えたいコトバを探す 

人は、自分の気持ちと向き合いホンネのコトバを探す過程や、実際に相手に伝えてぶつかる過程で、それぞれの心が動き、自分が理解されたり相手への理解も進む中で、心の通い合いが起こり、その時冷静さを取り戻すと共に内的な思考が働きだして成長していくようです。

 

このプロセスが大事なのです。

 

私の例で紹介しますね。

 

私もゲーム問題に苦悩した親の一人です。ゲーム機に夢中な長男を前にイライラする気持ちと付き合いながら、死ぬほど(死んでないけど)考えました。

 

「私がゲームに夢中になる我が子を見て、イライラしていたのは、なぜだろう??」

「うーーーん?????」

  

とにかく、うんうん唸って考えました。

 

初めに考えたことは「子どものボーーーっとした時間を奪っているように感じるから。」でした。

 

子どもの、ボーーーっとした時間がとても大切なのではないか?と考えていました。ゲームがあると、本当にすぐに時間が潰れ全て受身の関わりになり、考えることがなくなんじゃないかと〜〜〜〜 そんな事が心配だったわけです。

 

それで 子どもがゲームやスマホを長時間行っていてイライラしそうになったときは、「ああ〜〜〜もったいないなあ〜〜〜この、何でもできる若い時間が、、、、、」なんて、悲壮感漂わせながら言っていたことがありました・笑

 

でも、これもあまりスッキリしなかったんです。

 

子どもも軽くスルーされて、それでまた考えました。

親業の文法を使い、イライラが募る自分の気持ちを否定しないで、子どもの行動も否定しないで、子どもがゲームに夢中でそれが凄く気になってしかたがない自分の気持ちを整理しました。

  

「わたしはなぜそんなに気になるんだろう?」

「わたしは何を心配しているんだろう?」

 

すると、子どもがゲーム依存症になり、止められなくなるのが怖いという気持ちが現れました。なので、 ゲームをしているのは単にヒマつぶしにしているのか?止めたくても、止められなくなっていないか?しっかりと見極めました。心配なポイントが解かったので実際に子どもに直接確認することもできました。

  

我が家の子どもたちからのこたえは、

  

・ゲームは好きだけど、それよりももっと大切にしていることが一杯ある。

・ゲームに依存していない。

・リアルな人間関係の醍醐味を知っている、大丈夫

  

でした。口にしてやり取りすることで、私もそう思えるようになりました。もちろん、子ども自身も納得するルールも作りました。

  

ルールは子どもが納得しているか否かで、効果が真逆になります。親業の第3法と言う方法で、納得のいくルールを作ることができました。これは、本当に効果がありました。

  

親子はどちらも発展途上、育ち合う関係があると親子のカタチは自然と変わる

 今の私は子どもにもう何も言いませんし、ルールもありません。なぜなら 子どもの主体に任せることが大事だと心から思えるようになれたからです。なのでスマホどころか、勉強も彼らの問題だと、スッキリと割り切れています。

 

「ま、それも、あんたの問題」と気にならなくなってきたのは、私が彼らと信頼関係ができて、何でも話せる関係ができたからと言えます。

   

自分の中のモヤモヤを残さずに、スッキリとするまで、徹底的に関わってきました。親も人間。このコトバに救われながら、頭でどれだけ理解していても、心のザワザワが収まらない自分と向き合いました。

 

そのためのも、自分の意見や言いたいことを、しっかりと「伝えきる」ことは本当に大切です。

 

イライラ、モヤモヤが いつまでも残っている時、ほとんどの親は自分の想いを「伝えきる」ということをしていない場合が多いのです。

  

私は、自分が本音を言えない性格だったのですが、学ぶこと子育ての問題を確実に解決してきた経験から、親のコミュニケーション力を上げる事で親子ともに不用意な争いを避けられると思っています

  

子どもが理解できるように 対等な人として人格を認めながら、高校生男子の感情を逆なでするコトバを使わないで、伝えるって、結構至難、、、たくさん間違えましたけど、それよりもわかり合おうとする親の態度こそ、信頼関係の第一歩です。

  

どう、対処すればいいかは、ケースバイケースですが、本当に伝えたいコトをいつでも伝えられるようにすると、私も子どもを責めずに済むことで本当にラクになりました。だって、私も子どもを「責めたい」「非難したい」なんてホントは思っていなかったのですから。

  

親子で考えは違って当たり前。違いを解消しようとしないで、違いを明らかにしていく

親業では、親が困っている時の伝え方だけでなく、子どもが困っている時に「効果的に助ける方法」も学びます。

そして、一番大事なのは「助ける時」「伝える時」のタイミングの見極めです。

 

子どもが本当に元気がなくなっている時は、スマホ依存みたいな状態で身体が心配ですが、メンタルも心配ですね。

 

その時、子どもには子どもの事情がありそうだ、と感じる事も多いと思います。

 

ただ、それらは事実であるかもしれないし、あなたの憶測にすぎないかもしれない。

  

子どもにも何か事情があるだろう、と彼らの想いを汲み取るのはいいのですが、汲み取り過ぎて、先取りし、逆に言いたいコトを言えないまま悶々としている方もおられます。

 

子どもに大きなストレスがかかっているだろうから、スマホ依存もやむなし、、、と考えるのでしょうが、そこはしっかりとご自分の気持ちに折り合いをつけておくことをおすすめします。そうでなければ、逆効果になる事があるからです。

 

なぜなら、あまり頑張り過ぎると、自分でもびっくりするタイミングで意味なく怒りが一気に噴き出てきたり、油断したときの不用意な一言がこたえたり、結果的にどちらも傷つけることがあるからです。

 

親と子供は違う人ですので、わかり合えないことがあっても、当たり前です。 

 

子どもと意見が衝突することを恐れないでください。

 

親子の違いを明らかにして、それぞれが別の人間だという認識をもつのは、冷たい事ではありません。自立の為の第一歩です。

 

親は子どもと別の人間だと思えた時に、真の自由と自立への扉がひらきます。

  

子どもの時間を奪うものは全て排除できない

私が子どもの頃はスマホはありませんでした。なので、スマホ問題は皆無でした(笑)

 

今の子育てはスマホがあるから、昔よりも大変ですね。。

 

ですが、子どもの時間を奪う、規律ができない、のめり込む、ということでは「テレビ」や「漫画」などがすでにありました。そういえば、高学歴の子どもを育てた家庭はテレビが無かったり時間が制限されていたりと、規制している家庭があると聞いたことがありました。

 

私は子どもが小さかった頃、時々テレビでそういう家庭の話題が出るたび、 「ああ、うちもテレビを規制してたらよかったかなあ?」なんてフッと思っていましたが、、、、でも、まあ、我が家では不可能です。夫がテレビ好きなので。

 

なので、そんな「不可能」なコトに手を出そうとするのではなく、私の家庭に一番合った方法をやっていこうと思いました。

そのうえで「子どもが自分でどちらを選ぶのか?」を考えさせる必要があると感じました。

 

見ることを「選ぶ」のか 

見ないことを「選ぶ」のか、

あなたは、どうするの?

  

自分で判断し責任をとらせる、、、といったところでしょうか。この「選び取っていく力」は、 自分で自分をコントロールする力の元になる力です。

 

「スマホ」や「テレビ」が自分の意志の力でやめられず、依存してしまう状況を作り出さないためには、この力を育てていきたかったのです。

 

 親が「規制」ばかりしていると、自分で考えなくてすみますから、育まれませんよね・・・ その為に、 子どもの問題を取り上げない、、これも、子育ての基本であります。

 

スマホ問題は、親としての真価がとわれ、子育ての正解は、一人ひとり違う

ハッキリ言って、スマホ問題はとても難題です。

 

子どもを夢中にさせる仕掛けがいっぱいあるし、親に具体的な影響がないから、子どもも動機づけられにくく、一筋縄ではいきません。親業訓練講座では「価値観の対立」と位置付けられるものです。

 

ココは、てこずるところでもあります。親としての真価や、親子関係そのものが問われます。

 

子育ての正解は、その家庭や家族によって違います。


一人ひとりが真摯に向き合って乗り越えていくチャンスとも言えます。

 

子どもを、対等な一人の人格ある大人の人として、素直に接してみてください。そして、自分の人生は自分で責任を負っていかなければ、自分以外の人間は誰も責任を負ってくれない、ということこそ、自立・自己規律心の原型であると思います。

 

社会性を育てるために、新しい対等な親子関係を意識して、親であるあなたが子どもを主体的に導くことが親子の幸せのためにも有効だと強く感じます。

 

スマホ、勉強などの問題が出てきた時に、親がどのように対処するのか、子どもは見ています。 

 

子どもが反発するのは、スマホを取り上げる事でなく、親が自分の価値感を押しつけてくる態度・姿勢にです。

 

あなたが、彼を息子としてでなく、人格を持つ一人の人として大切に思う姿勢が、子どもの心を動かすことになるのかと思います。その為の方法は学ぶことができます。

 

私の実際の経験を、親業の方法を交えて紹介しました。ぜひ、参考にして、あなたらしい、親の態度あり方を考えるきっかけになると嬉しいです。


 


2025/04/16
勉強しない高校生息子が主体的に生きるために親子関係を変える手立てと考え方
  • 全く勉強しない高校生の息子・・・どうしたら、勉強するの?
  • このまま放っておいたらダメよね?
  • どうしてうちの子は、真面目に一生懸命に勉強しないの?
  • 死ぬ気で頑張らないと、間に合わないのに、、
大学受験を控えてそろそろ本気で勉強しないとダメなんじゃないの?こう言われるお母さんが増えています。

ああ〜〜〜
どうなってんの???
心配!!!!!!


本人は、まったくのんびりしたまま、スマホ三昧。その姿にヤキモキして、イラっときて、つい余計な一言!!!
しかし、親の話は、スルー(泣)

まったく、どうしたらいいんでしょうか?
そもそも、相手は高校生男子です。

こんな時「もう、高校生なんだし、放っておいたら?」などという、単なるアドバイスは意味がありませんね。。。

なぜなら、
親って放っておこう!と思っても、放っておけない生き物 だから、悩むのですね( ノД`)シクシク…

親にとって子どもの問題はいくつになってもとても気になるものです。なので、この際、しっかりと親としての心構えとできること、やるべきことを考えていきましょう。
  

親なら誰もが悩む子どもの進路

程度の差はあるでしょうが、子どもを持つと学力・勉強・進学の問題 は、親なら誰でも気になるものではないでしょうか。

コロナ時代でも、受験はあります。今、多くのお母さんが、勉強しない高校生の子どもにどう接したらいいか悩んでおられます。そして、お母さんが悩まれているのは「学力」ではなく「勉強へのやる気のなさ」なんですね。
  • 「勉強しなさい」と言っても、全くする気配がない。。。。
  • だからと言って、このまま放っておいていいの?
  • 家では一言も話さない、不甲斐ない子ども。。。
  • 大丈夫なの?
  • 取り返しがつかないことにならない?
やる気を喪失している子どもに、親としてどう接したらいいのかわからずに、困っていることが多いようです。

一方で、自分では何ともならない問題だと思っていながら、今なら、何とかなりそうな気もするから、それで、悩んでいるのかな?と感じる事もあります。

悩みは本当に人それぞれです。

子どもに勉強をさせるためにどうしたらいい?
もう、あきらめるしかない?
 
いえ、ちょっと、冷静になってください〜

何ともならないかもしれないけど、何か子どもに伝えられることがあるかもしれません。その見極めがついていないと、親としても諦めきれない状態が続きます。
 
そもそも、勉強の問題をこじらせないためには、親の言い方や接し方にコツがありますし、知っているだけでも、対処の方法がかなり変わってきます。

少なくとも、我が家ではこのような問題はありませんし、講座を受講して効果的な対処を習われた方は、かなりイライラが改善されています。
 
ここで、手口を少し紹介しますね。
  

ムリに勉強をさせても根本解決にはならない

まず、はじめに言っておきたいことは、親が子どもに勉強をムリにさせようとすればするほど、勉強はするかもしれませんが、子どもは不満が溜まり親子の信頼関係は失われ、子どものやる気が無くなる危険があるということです。

つまり、「その場しのぎ」になりやすいってことです。もちろんやむを得ないこともあるかもしれませんが、もしかしたら今までも「その場しのぎ」の関わり方をしていたので、ドンドン子どものやる気が失っているのかもしれません。
なので、おすすめは「問題解決」を目指す道です。具体的には、悪循環好循環になるようにエネルギーの向きを考え、子どもが自分から「やる気」「主体性」が育つ温かい家庭になるよう、毎日のあなたの関わり方を変えることです。
 
では、もっと具体的に何を意識してどうすればいいのでしょうか?
 
色々な想い・不安があるでしょうが、あなただって本当は、

子どもが自分自身の人生を生きるために主体的に、勉強できる子になってほしい!
誰かに認めてもらう為でなく、自分の為に主体的に勉強に取り組んでほしい!

と願っているのではないでしょうか。

目の前の点数や大学入試も気になりますが、私たち親が心底願っているのは、主体性をもって、目の前の課題に取り組む姿勢こそ、身につけて欲しいと思っているのだと思うのです。

ただ、子どもの主体性、子どもの内側からの意欲、主体性、責任感は「親からの強制下」では育たないのです。ここはしっかりと「勉強するのは本人」「本人の問題」と認識して欲しいところです。なぜなら、親子の問題はどうしても混同しやすいからです。

私も一人の母親として経験してきましたが、子どもの勉強の問題って、つい混乱しがちでした(笑)
それは、
  1.  目の前に迫る受験などの問題と、本質的に子どもに望む姿とのズレがあるのに、それがごっちゃになっている
  2. 子どものやる気を起こさせる方法は、子どもを「評価」することだと、誤解している
ってことが、関係しているのです。
 
親としても気持ちに矛盾があり、そのことを親が正しく理解し気持ちの整理をしていないことが、問題をややこしくしていると感じています。

親が「勉強は子どもの問題」とせず「親の責任」と思っているのであれば、子どもは「勉強は自分の責任だ」と思う事は難しいのではないでしょうか。

子どもが内的なやる気をなくす本当の理由

思春期の子どもが勉強への「やる気」「主体性」を失ってしまうには、もう一つの問題点があります。それは、「評価すること」についての世間の間違った認識があることです。
 
よく「子どもを評価して」「子どもを褒めてあげましょう」と言われますね。子どもを「褒めて勉強させる」ことについては、大きな誤解と注意点があります。それは、子どものやる気が急に無くなったと感じられる場合、家庭や学校で、子どもを「褒めて」「評価」して勉強させられてきたということがほとんどだからです。

「勉強させられてきた」というと「子どもを強制した覚えはない」「無理強いしたことはありません」「自分で進んで勉強していました」と言われそうですね。ですが、その根底にあったものは、親の期待に添えたり希望通りに動くと「よっくやった」「エライぞ」と褒められ、親の期待に添わないことは「ダメだったね」「どうしてこうなったと思う?」「ちょっとゲーム控えようか」と評価を与えなかったり反省を促したりしていませんでしたか?

つまり、親は子どもをうま〜く誘導してきたつもりかもしれませんが、それらはすべて「褒めたり制限されたりして外からのコントロール」されていたものに該当します。親の「外からのコントロール」によって勉強させられてきた子どもは、いつも与えられる賞賛評価成果により、モチベーションを保ってきたと言えるのです。

ただ、それでは、限界があるのです。

主な理由は以下の通りです。
  1. 勉強は徐々に難しくなる。

    勉強すれば「成果」が出る時はいいが、勉強しても思ったように「成果」が得られなくなる。

    頑張っても頑張っても「成果」が得られない場合、やる気を「成果」だけにたよっていた場合は、必然的に次第にモチベーションが下がってしまう


  2. 親や先生の評価や承認が一貫性を保つことはとても高度な技術が必要で難しい。
    同じように勉強しても、評価される時と評価されない場合ができる。褒めたり褒められなかったり、矛盾が生じる。
    なので、結果的にこどもは評価を期待してもそれが得られず、理不尽に感じたり裏切られたと感じたりしてやる気を失う。
などなど。賞罰の弊害についてはこちらの本に詳しく書いてあります

そして、もっとも残念なのは、今までの状態は、子ども自身が自分をコントロールする機会を奪ってきたということです。なので、本来、思春期から大人に向かう子どもに少しずつ育っていてほしい主体性、内側からのやる気や、自己コントロール力が育っていない場合が多いのです!

これ、ほとんどの親が見落としています。

ココをホンキで改善したいと思うのなら、今からでも遅くありません。考え方を、接し方を見直すことをおススメします。子どもはもう強制されたくないと思っていますが、でも、だからと言って自分をコントロールする力もまだ育っていませんから、全く見放して欲しいのではないのです。

なので、ここは子どもをコントロールしない方法で、子どもの自己コントロール力を促す接し方ができるとベストだと思います。強制して無理やり勉強させるのではなく、自分から勉強したくなるように、やる気を潰さない親子関係です。

このために、まず大切なのは、親子の健全な信頼関係を取り戻しながら、子どもの問題であることを自覚させることです。
 
もともと、子どもはみんな頑張りたい!と思っています。(←ウソだと思うかもしれませんが)。親子の信頼関係を取り戻せば、状況は自然と変わっていきます。親が的確にサポートできると、自分の中にある嫉妬、焦り、モヤモヤ、不安、未来への欲求に自分で気づき、今どうすればいいのか、その答えを自ら考えだします。

自分の事と考えるから、自分から勉強しよう!と思えるのです。

高校生の息子のやる気は、母親も大きな影響力をもっていますから、あなた自身がしっかりと愛の伝わる対話スキルをつけられることがとっても有効です。

愛を伝えるために信頼を感じるコトバをつかう

子どものやる気を殺いできた日常の言葉を変えても、それだけで、すぐ、子どもが勉強を始めるといったことは期待できないかもしれません。

この場合、親子関係の悪化と、子ども自身が勉強についてのやる気と自信を失っているという、2つの問題があるからです。

ただ、今までのように「やらす」「やらされている」関係を続ける限り、彼らにとって勉強は「強制的にさせられるもの」という意識が抜けないかもしれません。

思春期の子どもが勉強にやる気を失っている大きな原因は、彼らの主体的に考える力が不足していることです。この要因についてはすでにふれましたが、親も今まで「彼らの問題を取り上げて肩代わり」してきたからかもととらえ直し、親と子のそれぞれが「子どもの勉強に対する問題」をどう扱うか、意識や考え方を改めていくといいと思います。

ここは、親も子も、この2つの問題を整理します。そして、あなたも言いたいことがあるのなら「親として何を子どもに伝えたいのか?」はじっくりと考えて整理しておくことをおすすめします。

親の「心配」は、子どもにとってはただの足かせにしか思えずに、縛られているように感じて苦しめている場合があります。これは、行き当たりばったりの対応ばかりしていることで、コトバが不足していることが原因です。

勉強問題を話し合う前に、勉強問題を話し合える親子関係を築いておく。その為にも、子どもの親への信頼を回復する必要があります。

そして、
①子どものツラサを理解するためにも、親の想いをわかってもらうためにも、
②勉強を子ども主体のモノにシフトするためにも、

まずは親自身がこのことについてよく考えて対話力を磨いていくことが求められることだと感じます。


子どもが親の「強制」を感じさせないコトバはルールがある

 

ここからは、対話力を高めるために、もう少し具体的な言い方について紹介します。


親業というコミュニケーションメソッドの目的は、親が対話スキルを身に付けて、子どもから信頼される親になる事です。


  • 主体性・自己コントロール力の問題
  • 勉強に対する矛盾した親の気持ちの整理
  • 信頼できる親子関係を作る方法
  • 子どもに適切に関わる方法

全て、わかるようになります。そして、生活レベルへの定着をめざします。実際に相手を目の前にして「その場で状況にあった適切なコトバを言えるように」トレーニングします。

 

トレーニングって言うのが、ミソですよね。いわば消火訓練と同じです。「その時」に備えます(笑)

 

子どもが勉強しない問題は、色々な問題が絡み合って、お母さんは身動きが取れなくなっていて、かなり窮屈そうなことが多いです。もしかしたら、今までもずーーとこんな関係だったのかもしれません。親子の関わり方って、世代を超えて受け継がれるパターンや言い方のクセがあるので、意識しなければ、抜け出すことは難しいんです。

 

だから、トレーニングが有効なんですね。



  1. まずは、問題の改善ポイントを明確にしましょう

    まず初めにすることは、人間関係を1対1で整理することです。次はそれぞれの感情とタイミングを見極めます。困っているのは誰なのか?誰のどんな問題なのか?それを明確に仕分けて「誰の問題か」を整理します。子育てには「親が出る時」と「子どもに任せる時」があり、すべて対応方法が違います。ここは問題が混乱し勝ちですけれどとても大切なところです。何年もかかって絡みついてきた複雑な親子の問題を紐解くためには欠かせない考え方と言っていいと思います。

  2. その後は、ずばり「言い方」の訓練です
    「勉強しなさい。塾は?大丈夫なの?」
    「スマホばっかりやってるから勉強できないんじゃない?」「今のままでは浪人よ。知らないわよ。」「大学くらい行かないと、苦労するわよ。」こんな風に言っていませんか?これでは子どもはいつまでたっても本気で勉強する気になれないかもしれません。なぜなら、この「言い方」では「親から責めらている、非難されている」としか思えないからです。だから、「自尊心」が傷ついていることが多いのです。

 

親業がなぜ効果があるのかは、体験的に実際にコトバを交わしながらトレーニングをするので、コトバが子どもに与えている悪影響が全てわかることです!

 

ほんとにね、みなさんビックリします。ご両親が子どもの為に一生懸命に欠けているコトバが伝わるどころか、子どもを傷つけていることがハッキリとわかるからです。

 

ここまでひどいとは思わなかった、、、(愕)

 

このようなステップで少しずつロールプレイをしながら、自分の中に親子関係を改善するコトバを具体的に落とし込んでいくので、親子の気持ちのいい時間が確実に増えます。

 

たった一言が変わるだけですが、本当に子どもの反応がガラリと変わりますよ。(それくらい、普段要らんことを言うてるってこと・汗)

 

そして代わりのコトバも用意します。ここを学んでから、裏表なく自分の言いたいことをストレートに伝えられるようになったお母さんたちは、親子関係が劇変しています

 

高校生でも母親のコトバの影響は大きいので、子どもの感情を逆なでしない言い方をマスターして、悪循環を好循環へ、まるっと変えていきましょう!


親子喧嘩で子どもも消耗してませんか?

大切なエネルギーを親子喧嘩で使ってしまって、肝心な勉強に手が付けられなくなってしまっていたら、それは、もったいない〜です(泣)ぜひとも、親子がキチンと向き合った後にそのエネルギーをムダに消耗しない方向に、内的な勉強のエネルギーに変えていってもらいましょう(笑)

 

私たち母親が本当に願っているのは

 

子どもが主体的に自分の人生を歩んでいく力をつけること、

自らの意志で考え、行動する力をつけること、

自分で自分の問題を解決する力をつけること。

 

だと思います。


思春期の子どもには、いわゆるココだけの付け焼刃的なものは一切通用しませんから、覚悟を持って体得するのがおすすめです。
 
日頃のコトバには、今までの習慣的につかっていたクセ・文化がたっぷりと染みついています。だからこそ「たった一言」でバシッと子どもの心に届くコトバが言い切れるよう、理論と実践を学んでおくことが、慌てずに子どもと対話して親子関係を改善していくためにはとても有効です。

親子の修羅場を子どもの将来へのステップとかえる、

これは、子どもへの真の愛情のある親だからできることだと思います。


 

 

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