子どもの自立・自己規律心が育つ家庭環境をつくる親の学び場
  1. おかん塾の子育て論
  2. 子どもの成長とやる気
  3. やらされるのではなく「自分からやろう」と本気スイッチが入る3つのポイントと土台づくりについて
 

やらされるのではなく「自分からやろう」と本気スイッチが入る3つのポイントと土台づくりについて

やらされるのではなく「自分からやろう」と本気スイッチが入る3つのポイントと土台づくりについて

おかん塾で育てたい、こだわりたいのは、徹底的に本人のやる気を育てる子育てです。

 

これは、内側からの湧き出るような、闘志、優しさ、思いやる心です。

 

そもそも、勉強は「お母さんや先生の為でなく、自分がそう思うから、勉強しよう」 という、内発的、自発的な強い思いが無いと、成果はあがりません。

 

逆に言うと、人は、自分の中からスイッチが入ると、圧倒的な馬力で突き進む力を持っていると思うのです。

 

誰もが、そんな経験を一度は持っているのではないでしょうか。


私は、この「自分で自分を成長・進化させる力」のことをものすごく意識していたので「進化型エンジン」と呼んでみました(笑)。では、この「進化型エンジン」とはどんな風に育つのでしょうか?



ニンジンをぶら下げらても人はマジにはなれない

私の経験でも、人生の中で一番勉強に身が入ったのは、先生や親からプレッシャーをかけられた時ではありませんでした。

 

そういう時は、「やらねば」と思っていても、なかなか集中できず、勉強が億劫になったりしたものです。

 

私は、「マジで点を取りたい」と思ったことが一度だけありました。それは、中学2年生の2学期の理科のテストが返ってきた時です。当時のクラスメイトの女の子が、わたしのテストの点数を見に来たのです。

 

わたしの理科の点数を見て、静かに席に返った姿を見て、彼女が密かに私をライバル視していた事を知りました。私は驚きましたが、悪い気はしませんでした。「負けられない」闘志がムクムク沸き立ちました。


その後のテストは自分でも驚くほど集中して勉強して、「教科書も丸ごと覚えちゃおう」これくらいの勢いで、勉強しました。

 

自分でもビックリするくらいの「やる気」が出て、本当に不思議なくらいでした。もちろん、テストは90点台。でも、残念ながら、この頑張りは、一回だけに終わってしまいました。

 

ニンジンをぶら下げらての「やる気」は、長続きしないのです。


ただ、勉強嫌いの私が、あの時なぜ、あれほど「本気モード」に入れたのかな、と、自分で検証してみました。すると、友達がわたしの「自尊心」「プライド」を大きく高めてくれたので、とても気持ちが良かったのだと思い至りました。

 

親や先生が叱咤激励して、わたしのモチベーションをどんなに高めようとしても、あれ程のやる気にならなかっただろうなと、思います。

 

実際、わたしは先生から褒められたことが、プレッシャーになり、それ以降ポスターが描けなくなったことがありました。

 

中1の時に描いた、選挙ポスター「評価」されたことで、自分に期待をかけて、ついにはできなくなってしまったのです。

 

子どもは「評価」されて、「評価」が欲しくなると、身動きが取れなくなると、私は自分の身をもって経験しました。

 

「評価」は麻薬のようなものだなあと思います。

 

あまりに快感すぎて、また欲しくなります。すると「評価」されることを求めてしまい、「内的なやる気」がなし崩しになってしまうのです。

 

私たちは、「評価されないとやらない子ども」を育ててしまっていないか、もう一度考えてみる時だと思います。


他人の目が気になる人は、大抵他人から「評価されること」に対して、とても繊細で敏感になっています。他人の評価に振り回されているのです。


 

本当に親がめざすべきことは

誰でも自分の行動は自分で決めたいと思っています。自分の行動を規制されることは嫌なのです。

 

自分で決めて、自分がブレずに行動出来ると、とても気持ちがいいし、本当の実力を発揮しやすくなります。

 

勉強する意欲は、元々すべての子どもが持っています。本人の内にある「やりたい気持ち」に火が付くと、子どもは本当にスゴイ馬力を発揮しますからね。

 

人が育つ法則はとてもシンプル。

 

で、問題は、それを子育ての「現場」にどう落とし込むかです。

日常生活の中で、子ども自身が「やりたい気持ち」に火が付きやすいような状況を親がどう作っていくか?親としては、ここを、徹底的に考えたいところですよね。

その為にも、彼らがホンキになって「自分から動きたい」と思う「やる気の芽の根幹」を大切にしたいですよね。

子どもが自分から「変わろう」と本気スイッチが入る時の3つのポイント

私の過去のピンチと切り抜けた時、そのスイッチが入る状況を思い起こしてみた結果、次の3つのポイントが当てはまっている事に気づきました。つまり、以下の3つの条件がそろった時にはじめて、私は自分から動こうと思ったのです。


あくまでも私の例なのですが、皆さんはどうかな?  


① 問題が問題となっている

 これは、つまり、 

  • 本人がとても困っている、
  • イヤだ、何とかしたい、
  • この状況は耐えられない、
  • 本当に困っている、、、

 と本気で思っている時。

 

人はホンキで困った時に動き出す、というものです。が、逆に言うと、本気で困っていないのに、何とかしようという気力は湧き出てくるか?ということです。

 

親が子どもの問題を肩代わりして解決しない方がいいのは、「自分しかこの状況を何とかする人がいない」という事を子どもがいつまでも自覚できないからです。 

 


②自分の状況を冷静に見つめられる時


私は、自分がイライラしたり困ったりした時は、かなり感情的になり、うろたえてしまいました。そもそもメンヘラな私は、とっさにもう、これ以上傷つきたくないと、自分を守るために、防衛的になるのです。

  • 私のことばっかりなんで言うの?
  • 他の人もできてない人がいるのに、なぜ私だけ責めるの?
  • みんなだって、〇〇ができてないやん
  • 別に、あなたに関係ないでしょ
他人を攻撃し始めたり、誰かのせいにしたくなったりします。自分を守るのに必死になるんです。

 

人は、責められたり非難、否定されると、これ以上自分が傷つかないことや、その為に相手を攻撃する事に必死になり、物事を冷静にみることができません。必死のパッチで余裕がなくなり、どうすれば、身の安全が確保できるか?と、そのことばかりに頭が使わてしまうのは「自然の摂理」のようです。  

 

 反対に、私が行動しよう!前向きになろう!と思えた時とは「傷つけられる可能性がない」と思えた時だと気づきました。

 

 問題を持ったことを、責められない、傷つけられない、絶対に大丈夫だと思えて、あらゆる状況を頭の中でシミュレーションし、自分が責められる可能性が無くなった時、私は、はじめて、安心することを自分に許可できました。

 

そして、その後、ゆっくりと、状況を冷静に分析していったように思います。

 

自分の体験を冷静に振り返った時、人は、自分が責められない完全に安心だと感じることはとても大切だと思えました。

 

 

③頑張ればなんとかなりそうだと可能性が見いだせる時


人が自分の人生をあきらめてしまうのは、可能性がないと判断するからだと思います。

がんばれば手が届く
可能性が残っている

と、マジで思えることは才能レベルの事で、とても大切にしたいこと。逆に言うと、「根拠のない自信」を持ち続けることは、とても大切なコトだと思います。

ですが、世の中のお母さんたちは、子どもが「根拠のない自信」を持っていると、なぜか焦りだしてぶっ壊したくなるようです。

これ、とても残念なコトだと思います。

子どもが自分で成長する為につくりたい安心の場

私は、自分の子どもには、彼らの人生におけるあらゆる問題をバネにして、成長して言って欲しいと思っていました。そして、自分の経験を元にして、じゃあどうしたら、自分の問題をバネに成長していこうと思えるのか?それを必死で考えて、その為に、親としてどうしたらいいか、どうして欲しかったかを導き出してきたつもりです。

 

やったことは、

 

①自分の問題を、問題と認識してもらうために➡彼らの問題を、私が取り上げない

 

②安心安全で、冷静に自分を振り返ることができるように➡彼らの問題を、私が責めない

 

ということ。


これは、ゴードン博士の親業を学ぶなかで、博士の提唱された具体的な理論と方法論がピタリとはまりました。頭の中でぼんやりと考えていたことが、確かな理論となったことで、自分の中で大きな「軸」を得ることができました。

そして、日常の中でのどうやって行えばいいか?の、子育ての生活に「会話」として落とし込む作業の連続の毎日でした。

 

それが、実際に100%行えたのか?と言われれば、そんなことはありません。自分でもできていないこともありましたし、感情的に、吠えたりしました。

 

でも、理論や原理がわかっていると、たとえ「失敗」したり、子どもの関係が悪くなりかけても、なぜ、子どもの機嫌がわるくなっているのか?の理由が具体的にわかったので、それは私にとってはとても助かる事でした。

  

原理原則を知っているから、軌道修正がすぐにできる

まっ平な地面の中に、チューリップの球根が埋まっている場所が分かっていると、なるべく、踏まないように工夫できます。

 

また、たとえ踏んでしまっても、後でお手当てもできるのです。

 

今の子育ての状況は「どこにチューリップの球根が植わっているのかもわからない」そんな状態で、やみくもに行き当たりばったりの対応をしていることはないでしょうか。

 

私が自分の子育てを振りかえった時も、それは、いつ、破裂するのかもわからない、ロシアンルーレットみたいな、子育てだったと思うのです。 

 

これは「知らない」ということだけなのですが、それがあまりにストレスが多いことでした。

 

知ることで「踏むといけない場所」が分かっていると、たとえ、球根をフンずけちゃっても、すぐにお手当てができますから、気分がとてもラクになりました。

 

踏んでいることがわからないまま、なんでこんな風になるのかな????と思い悩んでいる方が、ずっとツライと思うのです。

 

と、話しは逸れましたが、子育ての原理原則を知ることは、悩んだ時の羅針盤を手にするのと同じことだと思います。

初めは恐々だった道のりですが、だんだん羅針盤への信頼が増していくころ、子育ての道のりが楽しくなっていったのを覚えています。

正しい知識は「不安」を解消してくれるからです。 

 

「自分で自分を成長・進化させる力」が育つために

自分で自分を成長、進化させる力を、子どもはだれもが皆持っています。


それは赤ちゃんが誰にも教わらずに、ハイハイし、立ち上がり、歩いていくのと同じ、自然の摂理です。


大切なのは、子どもの力を信じて、発揮できる環境づくりです。

自分から行動し、変わって、進化していく我が子を見るのは、親としての醍醐味だと思うんですよね。

この記事が参考になると嬉しいです。
 
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